昨年7月、自然エネルギーの普及を後押しする固定価格買取制度が施行されたが、現在、日本国内の発電電力量に占める自然エネルギーの割合は約1%ほど。同プロジェクトが成立した背景にはこの現状があり、自然エネルギーの理解を促進していくことを目指す。
「日本を、グリーンの力で動かそう」というコンセプトを持ち、自然エネルギーの作り手と買い手の両方を後押しする。今後、自然エネルギーの作り手として期待される「子ども」、「母親」、「地域コミュニテイー」などの分野に対して、普及啓発活動を展開する。
家計に占める電気代の平均は年に約12万円で、家計支出全体の約3%にあたる。この機会に家計簿を管理する母親たちに関心を持ってもらうことが狙いだ。また、15歳未満の子どもたちは全国に1649万人いる。将来、彼らが社会をつくっていくので、今の時期から自然エネルギーに関心を持ってもらうことを目指す。
8月からは、全国の地域コミュニティーごとに、太陽光パネルを組み立てるワークショップを開催する。9月からは、母親を対象にした簡易型太陽光発電地をつくるワークショップや、子ども向けに自然エネルギーに関するクイズ大会を全国規模で展開する。
同プロジェクトへはイオンや東京ガス、トヨタ自動車など8社も参画している。イベントの会場提供や参画企業のCSR活動と連携したプロジェクトを行う。資源エネルギー庁新エネルギー対策課長の村上敬亮氏は、「自然エネルギーを電力会社が買い取る『賦課金』は、国民の皆さんから支払われている。この機会に自然エネルギーのことを自分事として考え直してほしい」と話す。(オルタナS副編集長=池田真隆)