--北村さんがガーナに行く前と行かれた後で、最大のギャップは何でしょうか。

北村: 当たり前のことですが、紙に書いたことと現場は全く違いますね。とにかく物事を進めるのが大変です。

プロジェクトのパートナーは、ガーナ大学や国際協力NGO、政府機関など11団体います。「栄養改善」という大きな目標を立てると、誰もが「素晴らしい」といって反対しません。しかし、そこに向かう目的はそれぞれ違ってくるのです。

例えば、ガーナ大学は学術的な成果を期待し、国際協力NGOはコミュニティー開発を目指しています。私たちは製品を売りながら、栄養改善に寄与することが目標です。

それぞれ大きなベクトルは一緒でも、突き詰めていくと、やりたいことが違うので、いくら私たちが「製品を売ってほしい」と呼びかけても誰も動きません。ですから、彼らの目標を考えながら、大きなミッションを達成しないといけない。

取材にはソーシャルビジネスに関心のある大学生たちも参加した

5年以内に軌道に

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