その人の生き方、こだわり、つまり「何を大切にしているか」が表れていることが、かっこいいおしゃれだと私は思います。それは、見た目の好みはもちろん、どういった背景で作られているかという、ストーリーも含んだこだわりを持ち、選ぶということです。そうやって本当に好きなモノを選び、長く愛用することは、かっこいいおしゃれの一つではないでしょうか。

カチートファニチャーの店内、オリジナルの天然木家具がそろう

我々cachito furniture(カチートファニチャー)は、天然木家具を作っています。天然木家具は、年月と共に色・ツヤ、味わいを増していきます。そのために、例えばオイルを塗ってケアをし、手入れをしていくこと。自分で手をかけて、大切にそのモノに向き合うという行為、何世代にもわたり暮らしの歴史を家具に刻むことは、とても「かっこいい」と思います。

そんな風に愛される家具を作るため、我々のものづくりが目指すのは「100年続くデザイン」です。それは、100年後も素敵であり続けられる、シンプルで美しい見た目であること、また人と自然環境において持続可能な生産であることを意味しています。

カチートファニチャーが大切にしている4つのことが、我々のホームページに載っています。この4つのことは、私自身が人生において大切にしていること、かっこいいと思うこと、そのものです。

カチートファニチャーが大切にしていること
1.上質で、長く愛せる、本物の品であること。
2.作り手とのつながりを感じられる、人間味のある品であること。
3.Fair Trade や Ethical な商品(人、自然環境への配慮、持続可能な生産)の取扱い。
4.もの作り、手仕事、伝統への尊敬、暮らしの中での実用、またこれらを現在と将来へつなぐこと。

沢山のモノが溢れ、簡単に使い捨てることも可能な今の日本社会で、何を大切にし、選び、行動するか。それは、自分自身の生き方を通して、私たち一人ひとりがより良い社会を求め、作っていく、発信者としての最も根底にあることだと思います。(寄稿・cachito furniture 綿貫カンナ)

cachito furnitureカチートファニチャー
http://www.cachitofurniture.com/index.html

綿貫カンナ 
cachito furniture カチートファニチャー代表
1984年神戸生まれ。大学生時より、フェアトレード活動、国際協力に関する研究、またデンマークでのエコヴィレッジ滞在等を経験。神戸大学大学院国際協力研究科にて国際学修士号を取得。フェアトレードを事業にする企業での勤務を経て、2013年1月、天然木家具とフェアトレード&エシカル商品を、製作・販売する「cachito furnitureカチートファニチャー」を起業。