公益社団法人 助けあいジャパン(本部:東京都港区 代表理事:野田祐機)は、2013年7月24日、全国47都道府県から学生約2,000人を被災地へ送るプロジェクト、「きっかけバス事業」の実施を発表しました。

本プロジェクトは、被災地でのボランティア活動を希望する学生を、社会人が支援する、というものです。支援金は日本初のクラウドファンディングの「READYFOR?」を使って呼びかけられ、第一段階として8月31日までに470万円を集め、全国47都道府県から代表の学生を1名ずつ被災地に派遣するボランティアツアーを実施します。その後、秋以降に再び支援を募り、2014年1月から3月にかけて、各県約40人、合計約2000人の学生を被災地に派遣します。

【きっかけバス事業の詳細】
本事業は、大きく分けて2つのボランティアツアーからなります。

第1陣:全国47の都道府県から各1名ずつを東北に送り出すプロジェクト(9月6日~10日施予定)

第2陣:全国47の都道府県から各40名の学生を東北に送り出すプロジェクト(1月~3月実施予定)

第1陣は、全国47都道府県からそれぞれ代表の学生1名を募り、バスで東北に向かいボランティア活動をする3泊5日のツアーです。費用は「READYFOR?」にて7月24日より支援を募り、参加学生への負担は一切ありません。このツアーは2014年1月から本格的に行われる2,000人の学生を東北に送るプロジェクトのためのリーダー研修という位置づけとなります。

参加者はツアー後に各県に戻り、リーダーとして第2陣出発のための準備を開始します。具体的には、1月からのツアーに参加する学生を各県で約40名集めます。また、彼らが被災地に行くための必要資金、各県約200万を調達するため「READYFOR?」にて県別に支援を募るページを開設します。

こうした活動を経て、第2陣として2014年の1月から3月までの3ヶ月をかけて、全国47都道府県からそれぞれ約40名を乗せたバスが東北に向かい、被災地にてボランティア活動を行います。また、支援者には、ツアー実施後にお礼のフォトフレームと参加者からの感想レポートを贈ります。

■学生ボランティアの主な活動地域と内容
岩手県陸前高田市:ガレキ処理、清掃活動、農園の整備
宮城県南三陸町:ガレキ処理、仮設住宅での被災者の心のケア
福島県福島市:仮設住宅での被災者の心のケア

【クラウドファンディング初の、47都道府県対抗プロジェクト】
助けあいジャパンは本取り組みにおいて、日本初のクラウドファンディングサイト「READYFOR?」(https://readyfor.jp/)と提携し、「全国47都道府県 寄付集め対抗戦」を行います。
第2陣のボランティアツアーで必要な資金は、都道府県ごとに約200万円です。この資金を集めるため、「READYFOR?」で特設サイトを製作し、47都道府県で「どこの県が早く金額が集まるか」、「どこの県が一番多くお金が集まるか」を競い合うことで話題を呼び、全国で総額1億円規模の寄付が集まると試算します。

【プロジェクトの詳細】
プロジェクト名: 「先輩、私を東北に連れてって」全国47人の学生を東北へ!
作者名: 白井 宏美(早稲田大学4年 助けあいジャパン 学生インターン)
URL: https://readyfor.jp/projects/kikkakebus
お問い合わせ先: tj.kikkakebus@gmail.com
支援金の用途: 全国の学生の地元から集合場所(主に東京)までの往復の交通費
東京から東北を訪問する3泊5日のツアー代金と現地滞在費
本プロジェクトのプロモーション費

【補足:震災復興・ボランティアの現状】
発災以降、ボランティアとして東北を訪れる人の数は年々減少しています。ピーク時であった2011年5月の18万人と比較すると、2013年5月時点で94%も減少していることがわかりました(社会福祉法人 全国社会福祉協議会調べによる)。

しかし、助けあいジャパンが2013年3月に行ったアンケート調査の結果、今後も復興支援活動をしたいと考えている人の割合は、全体の7割以上に上りました。このことから、「支援をしたい」という想いはあるものの行動に移せていない人が大半であるという現状が見えてきました。

■現在も被災した人や地域を支援したいと思う (2013年3月 助けあいジャパン調べ)

特筆すべきは、「今後も支援をしたい」という想いを持っている人のうち、「被災地にボランティア活動に行きたい」と答えた若者(15-29歳)は、年輩(50歳以上)の3倍近くもいるということです。しかしそういった人たちが実際にはボランティアに行っていない理由として、最も多く挙げていたのが「きっかけがない」と「金銭的余裕がない」という理由でした。一方で、「義援金の寄付や募金など、金銭的な支援を行う」と答えた年輩(50歳以上)は37%にのぼり、若者(15-29歳)の1.2倍となりました。

■ 年代別 今後行いたい復興支援活動 (2013年3月 助けあいジャパン調べ)

以上の調査結果を踏まえて助けあいジャパンは、大人の支援によって、意欲のある若者が東北とつながりを持ち、継続して被災地に関心を持つきっかけ作りとして、ボランティア活動を体験するツアーを企画しました。
また、我々が被災地において支援活動を行う際に、現地の人々からは「まずは多くの人に東北に来てほしい」「被災地のありのままの姿を見てほしい」という声を多数聞きます。本取り組みは、そうした被災地からの要望にも応える意味で、企画・実行されます。