イベント当日はANAの航空機の機長やキャビンアテンダント(以下CAと表記)、整備士など44人がボランティアで参加し、フライトの映像を壁に映し出して機内空間が演出された。ANA職員の拍手の中、参加者はバルーンで飾り付けされた手作りの搭乗口に一人ずつ搭乗券をかざし、シートベルト付きのシートに座った。

そして「15時定刻、ANA3725便、神戸発沖縄行きまもなく離陸いたします」という実際と同様のアナウンスのもとイベントが始まった。離陸するまでは、機長や整備士などによる飛行機に関する説明やクイズなどが実施された。その中には「飛行機の燃料はどこに入っていると思う?」といった、まさにプロだからこそできる質問も出題された。

参加した子どもは航空業界での仕事の話に興味津々だった。実際に機長としてサングラスをかけて操縦かんをにぎったり、CAとしてエプロンをかけ、アナウンスやドリンクバーの提供を行ったりした。働く子どもたちは真剣な表情でプロのCAからアドバイスをもらいながら、「飲み物はいかがですか」と声をかけて一人ずつ丁寧にドリンクを配っていた。最初は緊張や遠慮しているような子どもたちも、イベントが進むと心の底から楽しんでいるように、うれしそうだった。

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