——そこまで国際協力に興味がありながら、初め民間企業に就職していますね。

芳島:民間経験は国際協力に生かせると思ったからです。当時「日本で一番ハードな会社」と言われていたリクルート系列の会社で、優秀営業マン賞などを受賞しました。

——ですが入社8カ月で退職し、その後、外務省、青年海外協力隊、JICA、国際NGOを経験したのはなぜでしょうか。

芳島:外務省在外公館派遣員は民間経験を積んでからと思っていたのですが、試験概要を知りたくて受験した結果、運よく合格できました。試験は難しく、高倍率だったため、在フィジー日本国大使館勤務の道を選びました。

大使館では、経済協力の業務に関わり、とても勉強になりました。しかし、連日のデスクワークの中で、ふと「自分は現地のことを何も知らないのではないか。情報は誰かが書いたもの。自分で見て、感じたわけではない」と思い、現地の人と生活し、直接関われる青年海外協力隊を受験し合格。村落開発普及員としてインドネシアへ行きました。その後、様々な立場から国際協力に関わるため、JICA、外務省、国際NGOで勤務しました。

声を掛けてもらえたその先には、自分が求める未来が無かった

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