——国際協力というものに興味を持ったきっかけを教えてください。

芳島:小学5年生のときにテレビ番組で、アフリカではわたしと同い年くらいの子どもたちが泥水を飲み、学校へ行けない現実があることを知りました。その日のお風呂では、アフリカの子どもたちは泥水を飲んでいるというのに、足のつま先まで見えるほど透明なお湯の中にどっぷり浸かっている自分に対して、強い違和感を持ったことを今でもはっきりと覚えています。その日から、入浴の時間は途上国に思いを馳せる時間になりました。

——具体的に将来の仕事として意識したのはいつ頃ですか。

芳島:高校2年生です。途上国の人たちのために働ける仕事があることをテレビ番組で知りました。しかし「国際協力の仕事に就くため、大学に行きたい」と先生に相談するも「お前の脳みそで行けるような大学は日本中どこを探してもない。夢を見るな」と言われました。でも、卒業後は大半が就職する高校で、わたしの成績は常に下から10番以内。偏差値も30程度で頭が悪いという自覚もあり、頭には来なかったです(笑)

その後、猛勉強し、一浪の末、英・国・日本史の偏差値を70まで上げました。常に「途上国で働くんだ!」という強い思いがありましたね。途上国の子どもの写真を机の前に貼ったり、財布に入れたりして、自分を鼓舞していました。

■情報は誰かが書いたもの。自分で見て、感じたわけではない

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