累計発行部数2億冊を突破した人気漫画「ワンピース(集英社)」にエシカルを探した。同作品は、海賊王を目指す若者たちの航海物語だ。数々の敵や苦難を乗り越える過程で築く仲間との絆や、登場人物たちの志に生きる様が描かれており、男女問わず広い世代から共感されている。エシカルの構成要素である「仲間思い」「誠実さ」「優しさ」が詰まった同作品から、倫理観を学ぶ。(オルタナS副編集長=池田真隆)

今回、注目したシーンは、コミックス57巻で描かれている海軍本部対白ひげ海賊団の頂上決戦での1コマ。白ひげ海賊団とは、世界最強と噂される船長エドワード・ニューゲート(通称・白ひげ)が率いる一味である。戦争が勃発した背景には、2番隊隊長であったポートガス・D・エース(以下エース)が海軍に捕まり処刑が決まったことにある。エース救出のため、全面戦争に突入したのだ。

戦いは両軍多くの犠牲者を出しながら白熱した戦いが繰り広げられた。今回、注目したいのは、戦いの中で、海軍側にいたドンキホーテ・ドフラミンゴが言った一言である。

その一言とは、

「海賊が悪!? 海軍が正義!? そんなものはいくらでも塗り替えられてきた!!平和を知らねぇガキ共と、戦争を知らねぇガキ共との価値観は違う!!頂点に立つ者が善悪を塗り替える!!今この場所こそ中立だ!!正義は勝つって!?そりゃそうだろ!!勝者だけが正義だ!!!」

「正義」とは一体何だろうか。例えば、大東亜戦争時、軍事教育によって「正義のために、そして天皇陛下のために戦いに行く」と叫ばれてきた。しかし、終戦直後には、「あの戦争は侵略戦争であった。民主主義国家であるアメリカとイギリスに戦争を仕掛けてしまう過ちを犯した」と180度解釈が変わり、東条英機ら英雄として認識されていた者たちは、戦犯として捕まった。

頂上決戦でも、白ひげ海賊団は仲間の命を守るために戦い、海軍は世界平和のために正義の名の下に戦った。「勝者が正義」――このとらえ方でよいのだろうか。今、あなたの心の中にある正義はどんなものだろうか。


*正義とは何だと思いますか。正解も不正解もないです。あなたの考えを募集しています。字数制限もなく、匿名も可能です。頂いた考えは、後日「オルタナS」上で発表します。回答はこちらへ。