岩手県陸前高田市が今秋から展開する新ブランド米「たかたのゆめ」が27日、六本木ヒルズで振舞われた。同日、「子どものためのジャズコンサート」が開催され、同米を使用したおにぎりが販売された。用意した200個のおにぎりは、販売開始わずか3時間ほどで完売した。(オルタナS副編集長=池田真隆)
「たかたのゆめ」は、JTが陸前高田市の復興支援として、「いわた13号」を権利も含めて寄贈した新品種米だ。名称は、市が公募を行い、陸前高田市の夢につながり、農業復興のシンボルと考えた。
生産過程から販売まで、伊藤忠商事がかかわる。同社は、6月の田植えから10月の稲刈りまで社員ボランティアを派遣し、11月からは伊藤忠食糧を通じて販売を開始する。
ジャズコンサート当日も、伊藤忠商事はブースを出店し、「たかたのゆめ」を使用した「はらこめしおにぎり」を販売した。おにぎりの具は、石巻市で獲れた旬の秋鮭と、宮古市で獲れた秋鮭の最高級卵と無添加のだし醤油で漬けたイクラを入れた。11時に販売を開始し、14時半には、200個のおにぎりは完売した。
陸前高田市と伊藤忠グループの関係は2011年12月よりある。伊藤忠グループの社員ボランティアが側溝の掻き出しなどで毎月訪れている。そして、「伊藤忠子どもの夢ファンド」を通じて、陸前高田市の中学校の部活動や少年野球チームに関する支援も行っている。
「たかたのゆめ」の販売は、11月10日から、銀座三越店の「米屋彦太郎」、新宿高島屋店の「米蔵山田屋」、お米館(調布本店)で行われる。2キロで1720円(税込)だ。