新年あけましておめでとうございます。オルタナS副編集長の池田真隆です。昨年は、合計で896本の記事を世の中にお届けすることができました。

これも、読者の皆様や、取材対象者、取材先の関係者、ライターなど、多くの人のご協力があったからです。本当にありがとうございます。本年も、変わらず、エコ・エシカル・ソーシャルな情報を発信していきますので、どうぞよろしくお願いします。

今年3月で、オルタナSが誕生して3年間が経過します。これまでに、多くの人を取材させていただきました。次の時代の流れを予測して活動される素晴らしい方々でした。

そのような方とお会いしてきたなかで、挙げさせていただいたキーワードは、「優しさ」「誠実さ」「仲間思い」でした。「かっこいい」に抱く概念が、「成り上がり」「上昇志向」「一匹狼」から、「優しさ」「誠実さ」「仲間思い」へと変化している。だから、若者たちは社会貢献意識を自然と持つようになると分析していました。

恐縮ながら今年のキーワードを予想させていただきますと、「選ぶ」かと思います。ソーシャルの雰囲気は大都市圏の若者を中心に、着々と浸透しております。もともと地方都市にあった「おすそわけ」文化も、「シェア」となりつつ現代の若者に響いています。東日本大震災の影響もあり、「つながり」を求めるようになり、日本漢字能力検定は2011年の世相を表す漢字を「絆」ともしました。

しかし、一方の実社会ではどうでしょうか。振り返れば、原発事故後、初の選挙では投票率の低下が目立ち、民意を無視する形で、特定秘密保護法案も強行採決されました。

だからこそ今年は、「選択」が重要視されるのではないでしょうか。それは、買い物のときのプライベートシーンでも、商品を製造するときのビジネスシーンでも、問われます。

私が昨年読んだ本の中で、最も印象に残っている言葉は、覆面の現役キャリア官僚が執筆した原発告発ノベル『原発ホワイトアウト』(講談社)にあるセンテンスです。

それは、「国の政治は国民の民度を超えられない」です。意識しなくても、私たちは私たちが選んだものからできています。

しかし、日常に疑問や違和感を感じて声をあげることは、日々に忙殺される現代人にとっては難しいこともしれないし、「当たり前」とされてきたことを変えることは大変なパワーがいることでもあります。

ですから、オルタナSでは、そんな勇気ある声をあげたオルタナティブな個人を全力で応援していきたいと考えております。

本年もどうぞよろしくお願いします。