本人の所在が確認できない休眠口座や家に放置している「眠れる外貨」などがソーシャル・イノベーションを起こす切り札となりそうだ。休眠口座は年850億円、眠れる外貨は年4000億円の規模と想定されている。眠っているお金を起こし、社会的課題の解決に生かそうと、相次いで動きが起きている。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

眠れる外貨で世界の子どもたちを支援する

休眠口座とは10年以上扱いがなく、本人の所在が分からないものだ。年間で850億円規模に上り、口座の9割以上が1万円以下だ。これまでは金融機関の収益となっていたが、このほど、社会的課題解決のために生かす動きが起きている。超党派の議員連盟が立ち上がり、今国会での議員立法を目指す。

年間1700万人が海外旅行を楽しむ日本の「眠れる外貨」の規模は、休眠口座の約5倍となる4000億円とされている。この外貨を募金するキャンペーンが5月30日まで東急ハンズやIDÉE SHOPなどで行われている。募金された外貨は、日本ユニセフ協会を通じて世界の子どもたちの支援活動に当てられる。

寄付に生かせるのは「眠ったままのお金」だけではない。本やDVDもそうだ。ブックオフオンラインが運営する「ボランティア宅本便」では、本やDVDの買取額とその額に10%上乗せした金額が国際協力団体への寄付となる。2008年からサービスを行ってきて、これまでの寄付金額は1億2000万円ほどだ。

家の中にある「眠ったまま」のお金やモノ、捨てる前に一度考えてほしい。