月刊フォトジャーナリズム誌「DAYS JAPAN(デイズジャパン)は世界の紛争地や災害現場を撮影した写真展を開催している。シリア内戦で苦しむ人々やバングラデシュの縫製工場の倒壊現場など厳選した写真を集めた。デイズジャパンの広河隆一編集長は、「911以降、ジャーナリズムの力は弱くなっているが、世界で起きているありのままを伝えた」と話す。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

取材を受けるデイズジャパンの広河編集長

デイズジャパンが開催している写真展の名称は、「地球の上に生きる2014」。同誌が開催している国際フォトジャーナリズム大賞の受賞作品を中心に展示している。世界の紛争地以外にも、ライオンに追いかけられているシマウマが、後ろ脚でライオンの顔を蹴る瞬間や、カバに追われる地元レンジャーなど、動物たちの生を感じる瞬間を収めた写真も展示されている。

デイズジャパンの広河編集長は、「写真家が命がけで撮影したものばかり。外の世界で起きていることを知ってほしい」と訴える。911以降、スポンサーの意向や購買意欲が下がるとのことで、悲惨な写真を掲載することが少なくなってきたという。「きれいな戦争はない。戦地で起きているありのままを伝えた」。

DAYS国際フォトジャーナリズム大賞の審査員を務める映画監督の山田洋次氏は、「日本の若者たちよ、スマフォゲームに興じる暇があるならこのすごい写真郡をくり返し、くり返しじっくりと見てほしい」と話した。

写真展は、東京・新宿のコニカミノルタプラザ(~5月8日)と井の頭線「明大前」駅すぐのキッド・アイラック・アート・ホール(~5月19日)で開催している。