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7月末、京都府宮津市に竹発電施設が完成した。市や民間から成る宮津バイオマス・エネルギー事業地域協議会が建設した。竹は生育が早いため管理が難しく、放置された竹林の荒廃が問題となっていたが、その解決方法のひとつとして期待されている。
竹をチップにし、高温の蒸気で蒸すことで発生するガスを燃やし、発電する。40キロの竹で20kw/時、一般家庭10軒分の発電ができる。総事業費は2億5千万。燃えカスは肥料になり、燃料のメタノールも生産できるという。
同市では昨年4月に「宮津市バイオマスタウン構想」をかかげ、市の土地面積の79%を占める森林資源を保全しながら生かしていくことを提唱している。市内には1,100万本の竹があると推測されているが、放置された竹林では雨水が浸透せず、土砂災害の危険性も高まる。
そこで、間伐により放置林の手入れをし、バイオマス・エネルギーとして竹を利用することで、放置林問題の解決へつなげるとともに、獣害の被害軽減や雇用の創出もはかる。今後の動向に注目したい。(オルタナS編集長 猪鹿倉陽子)