バイエル ヘルスケア社(ドイツ・レバークーゼン)は10月16日、京都大学と共同で新薬の研究開発に取り組むことを発表した。提携契約期間は2年間で、研究領域は循環器、腫瘍、眼科などの分野。同社は同日、記者会見を開き、ドイツ・バイエル社ミヒャエル・ケーニッヒ経営委員は、「新たな研究機関を建設して、研究を進めていた時代から、産学で連携する方法にシフトしてきた」と話し、オープン・イノベーションの時代だと強調した。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
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京都大学との提携を発表した、ドイツ・バイエル社のケマール・マリック経営委員=10月16日、パレスホテル東京で
本契約により、同社と京都大学は、年に3~4回、共同会議「アゴラ バイエル」を行う。京都大学での研究実績をバイエル社側に伝え、同社の新薬づくりに応用できるかを探る。
提携を推進した小寺秀俊 前京都大学理事・副学長は、「基礎研究と将来の新医薬づくりへの橋渡しを行うことが私たちの使命」と話す。
バイエル薬品(大阪)は6月1日、革新的な治療薬を開発するため、同社開発本部内に「オープンイノベーションセンター(以下ICJ)」を発足した。ICJの役割は、国内でのオープンイノベーションを加速することだ。京都大学との連携もICJが窓口となった。
ICJには、京都大学以外からも、すでに4~5件の連携の依頼が来ているという。ドイツ・バイエル社ケマール・マリック経営委員は、「オープンイノベーションの動きは、ヨーロッパでもアメリカでも、盛んに起きている。日本でも、これからますます加速していくはず」と話した。
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