毎年5月はフェアトレード月間。世界各地でフェアトレードを一斉にアピールするイベントが行われています。今年、公益社団法人日本フィランソロピー協会(東京千代田区、理事長 高橋陽子)では、会員企業による協働型の勉強会Stone Soup Club (ストーン スープ クラブ)において、フェアトレードの必要性を体感するワークショップ型セミナーを主催しました。本企画は、特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン(FLJ)の協力のもと、国際フェアトレード認証コーヒーや紅茶、バナナ、コットン製品などを社内のカフェテリアや応接、社員食堂、売店などで積極的に採用する企業が、企業の垣根を越え共同企画して実現しました。(寄稿・特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン事務局長=中島 佳織)

ゲームはレビュー(振り返り)まで全90分間。経済格差による課題を疑似体験します

ゲームはレビュー(振り返り)まで全90分間。経済格差による課題を疑似体験します

当日は、27の企業・団体から合計48名の方々が参加し、「フェアトレードを知り、参加しよう」をテーマに、全員でシミュレーション型ゲーム「貿易ゲーム」を実施。貿易ゲームの体験を通して、自由貿易や経済のグローバル化が引き起こす様々な課題への気づきや、フェアトレードへの理解・共感を広げ、地球規模課題の解決手段のひとつとしてのフェアトレードの必要性や有効性を再認識してもらう機会となりました。

また、より良い企業市民を目指してフェアトレードを社内消費の面で取り入れている企業事例や企業同士の連携事例などが紹介され、気軽に取り組める社内消費でのフェアトレード導入について、参加企業同士が楽しく情報交換する貴重な機会となりました。

会場で試飲・試食提供された国際フェアトレード認証ラベル製品 ・ホットコーヒー(メキシコ産コーヒー豆) 提供:コニカミノルタビジネスソリューションズ(株) ・マカロン(マラウイ産砂糖)提供:大日本印刷(株) 

会場で試飲・試食提供された国際フェアトレード認証ラベル製品
・ホットコーヒー(メキシコ産コーヒー豆)
提供:コニカミノルタビジネスソリューションズ(株)
・マカロン(マラウイ産砂糖)提供:大日本印刷(株) 

参加者からは、「フェアトレード(製品)を社内消費へ採り入れるアイデアは新鮮。自社でもできるかもしれない」「一社ではなく、企業同士が力を合わせる活動として参考になった」といった意見が聞かれ、会場内でフェアトレードへの共感の輪が広がっていく様子が見られました。

本セミナーの主催者である日本フィランソロピー協会の高橋理事長は、「企業や団体が、業種やセクターを超えて連携し、従業員はじめステークホルダーの参加を促しながら共通の社会課題に取り組むことは、今後の社会貢献活動としての大事な視点です。今後もこうしたプログラムを企画していきたいと思います」と話しています。

本セミナーを共同企画した企業有志メンバーでは、今後も引き続きフェアトレードの仲間づくりを続けていくべく、このようなイベントを企画していく計画です。

<フェアトレード・セミナー概要>
主催:公益社団法人日本フィランソロピー協会
協力:特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン
株式会社NTTデータ
コニカミノルタビジネスソリューションズ株式会社
大日本印刷株式会社
日時:2015 年 5 月 14 日(木) 14:30~18:00
会場:コニカミノルタビジネスソリューションズ株式会社
東京都港区芝浦1-1-1浜松町ビルディング
内容:
・東京大学名誉教授 山本 良一氏による基調講演
・シミュレーション型ゲーム「貿易ゲーム」
・プレゼンテーション「フェアトレードとは?」
・フェアトレード普及に賛同する各社の取組事例発表 3 社
・情報交換

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