ヤフーは6月23日、戦後70年を迎える今夏に向けて「未来に残す戦争の記録 100年後の未来へ。みんなで思いを伝えよう」を実施することを発表した。インターネットを使って、戦争の記録や当事者の記憶を集め、100年後に公開するプロジェクトだ。ヤフーの宮坂学社長は、「インターネットの強みを生かして当事者の記憶を残し、今とは違った視点で戦争を振り返るきっかけを提供したい」と語る。(オルタナ副編集長=吉田 広子)

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第二次世界大戦終戦から70年が経ち、当時小学1年生だった人は今年で76 歳、20歳だった人は90歳になる。戦争体験世代は年々減り、生存者の中でも話ができる人が少なくなりつつある。直接話を聞いて、継承できるのは今しかない――。

そうした危機感から、宮坂社長がプロジェクトリーダーとなり、ヤフーは「未来に残す、戦争の記憶」を開始した。

宮坂社長は、「本来インターネットは、技術的にもコスト的にもレコーディング(記録)していくことが得意。そうした強みを活かして、今ある記録や記憶といった情報や思いを集め、100年後に公開するというプロジェクトを企画した」と説明する。

「未来に残す、戦争の記憶」では、一般ユーザーから、写真や戦争体験者から聞いたエピソードなどを広く集め、データを保存し100年後に改めて公開するという。

このほか、著名人が100年後の世代に伝えたいメッセージをつづった「未来への手紙」や、遺骨収集活動などを行うボランティア団体への寄付金の受付などを行う。また今後は、Yahoo! JAPANのサービスや他社と連携し様々な企画を実施していく予定だ。

宮坂社長は「情報を集めるのは大変で、意味がないことかもしれない。でも、今ある情報や思いを残していけば、将来、その時代の人々が、今とは違った視点で戦争について振り返るきっかけになる可能性もある。ヤフーは、日本最大級のインターネットの会社として、100年後に生きる未来の人たちに伝えていく役割を担っている」と、力を込める。

■「未来に残す戦争の記録 100年後の未来へ。みんなで思いを伝えよう」はこちらから

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