自動車やバイクなどの保険を扱う三井ダイレクト損害保険(東京都文京区)は、顧客の投票結果に応じて寄付を決める「ムジコロジー・スマイル基金」を行っている。期間中無事故だった顧客の票に比重をかけるもので、安全運転の推進を狙う。昨年7月から開始し、このほど第1回の集計結果を受けて都内で寄付金の贈呈式が行われた。(オルタナS編集部=佐藤 理来)

受賞団体の代表と三井ダイレクト損害保険の船木社長

受賞団体の代表と三井ダイレクト損害保険の船木社長

ムジコロジー・スマイル基金は、指定のNPOなど団体に対して同社の保険契約者からの投票を募り、寄付の分配額を決定するものだ。投票は月1回だが、期間中無事故だった場合10倍分の票として扱われる。

寄付先に指定されているのは、被災地へのボランティア派遣をする公益財団法人助け合いジャパン、飲酒運転問題を含むアルコールなどの依存症予防尾に取り組むNPO法人ASK、森林保全や国産材活用を進める一般社団法人モア・トゥリーズ、紛争下の緊急支援など青少年支援をするNPO法人国境なき子どもたち、大槌や釜石など東北沿岸部の復興支援をするNPO法人遠野まごころネットの5団体だ。

2014年7月から2015年3月までの期間中に、合計3万5524人が投票した。寄付額の500万円のうち30.3%を「国境なき子どもたち」、23.9%を「モア・トゥリーズ」、18.7%を「遠野まごころネット」、15.0%を「助け合いジャパン」、12.1%を「ASK」に分配した。

同社の船木隆平取締役社長は、7月23日に行われた寄付贈呈式で、「安全運転が誰かの支援になるという新しい発想の社会貢献。大勢の人に参加してもらえるよう注力していきたい」と話した。

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