7月26日、東京・神奈川を流れる鶴見川の中流・新羽の中洲でアクアソーシャルフェスが開かれた。長年、この地で環境再生事業を続けているNPO法人鶴見川流域ネットワーキングが運営し、特定外来種のつる植物アレチウリの退治を行った。

アレチウリの駆除に汗を流す

アレチウリの駆除に汗を流す

アレチウリとは、北アメリカ原産の特定外来生物で、周辺の植生や樹木に絡みつき、覆われた植物は日照を奪われて枯れてしまう。鶴見川中流の新羽は2012年夏、全面的にアレチウリに覆われた。在来植物のオギ・アシを枯らしてしまい、鳥や昆虫の住処がなくなってしまった。

そこで、今回の活動が行われた。新羽の中洲では2013年に1回、2014年に2回行い、今回で4回目となる。

当日は日曜日の朝9時からの活動だったが、集まった参加者は、周辺地域の大学生や親子連れなど約100人。地域のトヨタ自動車の販売店スタッフも約15名が参加した。20人で1班に分かれて、炎天下のなか、休憩を取りながら1時間ほど作業した。

作業後は、全員で感想をシェアする

作業後は、全員で感想をシェアする

鶴見川流域ネットワーキング代表理事で生態学者の岸由二さんは、鶴見川流域の自然をさらに豊かに回復していくために、企業の参加は大きな希望と言う。NPOと行政が連携して取り組む活動に、企業が加わることで新たな参加者が増えている。

岸さんは、「企業が動けば社会が変わる」という。「企業が率先して、社会的課題の解決に動くことで、ふつうの市民や若者たちが新鮮な関心をもって社会貢献に関心をもつようになる。

鶴見川流域ネットワーキング代表理事の岸さん

鶴見川流域ネットワーキング代表理事の岸さん

岸さんは、企業のプロモーションの一環として、社会的課題を解決する手法について、「日本社会を変えていく新しい流れ」と評価した。 

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