「行き道35SP、帰り道75SP」と、バスの値段が変わった。騙されたと思って怒ったら、そうではなかった。
僕の住むマンベジから1時間の距離にある、シリア第二の商業都市アレッポに出かけたときのことだ。水曜日にマンベジを出発し、土曜日に帰ってくる際に、セルビス(ワゴン車を利用した公共のバス)の値段が行き帰りで約2倍になっていたのである。どういう訳かと思ったら、ちょうど、その金曜日を境に、全国全てのバス代がほぼ倍になったのである(その後、徐々に安くはなっていった)。全国で統一している石油の値段が一斉に上がったことで、それに伴ってバス代も値上げしたのだ。ちょうど、日本でもガソリンが160円になった時だった。(オルタナS特派員=中野 貴行)