ヤフーは東日本大震災の復興支援と、震災の記憶を未来につなげることを目的として2013年から三陸沿岸を自転車で走る「ツール・ド・東北」を開催している。復興の現場を体全体で感じ、地域とともに盛り上げる一大イベントだ。今年9月12日、13日に開催された「ツール・ド・東北 2015」では、石巻専修大学をスタート地点とした「女川・雄勝フォンド(60km)」「北上フォンド(100km)」「南三陸フォンド(170km)」「気仙沼フォンド(211km)」に、新たに気仙沼をスタート地点にした「気仙沼ワンウェイフォンド(95km)」が加わり、計5コースが用意された。当日は過去最高の約3500人が出走。気仙沼から石巻まで、被災地の今を自転車ジャーナリスト・山本修二さんにレポートしてもらった。文・写真=山本 修二(自転車ジャーナリスト)
朝方まで降っていた雨が上がり、スタート前のセレモニーが始まるころには、気仙沼湾に太陽の光が、きらりと反射していた。ウミネコの声も響く。そんな平和な風景を見ていると、ここが2011年3月11日、津波による甚大な被害を受けたと感じることはできなかった。復興は確実に進んでいる。
気仙沼から石巻まで、かの震災でダメージを受けた海岸線を95kmにわたり、自転車に乗って走る「気仙沼ワンウェイフォンド」。このライドの意味を考えながら、ゆっくりとスタートを切った。
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