「マルクス主義では、商品の価値は、何人が何時間かけたかで計られる。しかし、モノの価値ってもっと分かりづらいものだと思う」と糸井さんは強調する。
「企業では、効率化や合理化していくことが必要だけれど、そこでなければできないよねってことかどうかに面白さを感じる。商品の本当に面白いところは、不普遍化できないところや分かっていないところにあると思う」
最近では、商品がヒットすると、さまざまなメディアや評論家から、なぜ売れたかがすぐに分析される。そうすればできたかのように、後で結果をたどっている。けれど、マーケティングで分かるのは半分で、もう半分の実際にブランドを継続できたかなどの研究は難しい。
未来のビジネスには、簡単に真似できるような工業製品よりも、一人ひとりのライフを丁寧に積み重ねていく商品が増えていき、普遍化できないブランドができていくことで、少し明るい未来につながるだろう。
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