ガイアックス、スペースマーケット、クラウドワークスなどシェアリングサービスを行う6社は12月14日、一般社団法人シェアリングエコノミー協会の設立記者発表会を行った。同協会は、国内でのシェアリングエコノミーの普及を目的に活動する。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

シェアリングエコノミー協会の設立記者発表会=12月14日、衆議院第一議員会館で

シェアリングエコノミー協会の設立記者発表会=12月14日、衆議院第一議員会館で

シェアリングエコノミーとは、「場所」「乗り物」「スキル」「時間」などをインターネット上のプラットホームを通して、個人間でシェアする経済の動きを指す。シェアリングエコノミーの2014年度国内市場規模は232億7600万円(前年度比134.7億円)で、2015年度も拡大していくと予測されている。

同協会の活動内容は、3つ。1つは事業者間の交流で、運営ノウハウを共有すること。2つ目は、ユーザーや専門家を招いて行う勉強会。最後は、一般向けのイベントなどでシェアリングエコノミーの普及活動を行う。

代表理事には、ライドシェアやCtoCマッチングサービスを行うガイアックスの上田祐司代表と場所のシェアサービスを提供するスペースマーケットの重松大輔代表が就く。理事は、子育てシェアのAsMama(アズママ)の甲田恵子代表、近所間で困りごとをシェアして解決するエニタイムズの角田千佳代表、知識やスキルをシェアするココナラの南章行代表、クラウドソーシングを行うクラウドワークスの吉田浩一郎代表の4人。

同協会では、シェアサービスを普及していき、安倍内閣が掲げる「1億総活躍社会」「地方創生」「インバウンド」の3分野を加速させていく。

記者発表会に出席した福田峰之・自民党IT戦略特命委員会事務局長は「シェアサービスにおける消費者保護にも力を入れて、日本経済を活性化してほしい」と協会への期待を話した。

無免許で宿泊を提供するなど、一部のシェアサービスには規制を求める声もあるが、理事であるクラウドワークスの吉田代表は、「すぐに不合理と決め付けるべきではない」とする。

「シェアリングエコノミーのインフラは、個人×インターネットの力によってできる。インターネットがなかった時代では、情報の量・質ともに国、企業、個人という順番で管理されていた。21世紀は、個人×インターネットの力で、個人でも情報を集めることができ、発信もできるようになった。このような社会においては、従来の考えで、すぐに不合理とするべきではない。いまは、シェアリングエコノミーの市場拡大を前提に、事例を集め、課題をまとめながら、健全に発展させていきたい」

同協会の代表理事であるガイアックスの上田代表は、「シェアリングエコノミーはここ数年で事業規模が、急激に成長している分野の一つ。一人ひとりが持っていて、眠っている資産を流通させ、シェアリングエコノミー業界を引き上げていきたい」と話した。

同協会の設立は2016年1月4日を予定しており、本日から会員を募集している。

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