みなさんは「発展途上国」と聞いてどんなイメージを持ちますか?今日ご紹介するマザーハウスは「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念のもとで2006年に創設されたブランドです。バングラデシュやネパール、インドネシアでそれぞれの地域の特産品を生かした生産作りを行っています。筆者もマザーハウスのバッグやマフラーを愛用しています。(早稲田大学高野ゼミ支局=吉岡 遥菜・早稲田大学文化構想学部3年)

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そんなマザーハウスが2009年から行っているのがエイチ・アイ・エスとの共同企画のツアーです。実際にバングラデシュの生産地まで行き、ものづくりを肌で感じることができるとあって、今までに200人を超える人が現地に足を運び、新たな出会いや発見が生まれました。実際に手を動かして自分でバッグをつくる。その過程を通してものづくりの楽しさや難しさを実感できるのだとか。

そして今年から新しいツアーとして、ネパールツアーがスタートしました。題して「モノづくりで感じるネパールの大自然と暮らし6日間」です。今回はその説明会として、2月18日にマザーハウス本店で行われたツアー説明会をレポートします。

今回の説明会に参加された方は、大学1年生の女性から50代前後の男性まで様々です。実際にネパールで駐在員として活動されている田口ちひろ氏も登場し、エイチ・アイ・エススタディツアーデスクの鮫島卓氏とのトークセッションが開催されました。

マザーハウス

今回のツアーの開催に至った大きな経緯となるのが昨年2015年にネパールを襲った大地震です。マザーハウスのストールの原材料である繭の故郷も大きな被害を受けたそう。地震からもうすぐ1年が経ち、改めて復興に向けて力を合わせて頑張っている彼らを応援したいという思いからこのツアーが生まれました。

マザーハウスでは、今回のツアーを行うにあたり、村の人々や行政への聞き取りを改めて行ったそう。震災から1年が経ち、本当にサポートを必要としているのか、自分たちに何が求められているのか。自分たち本位のサポートではなく、相手の立場に立ったお手伝いをしようという姿勢が印象的でした。聞き取り調査をして、生産者の人々が震災という苦境に立たされながらも生産を続けることを希望していて、そのモチベーションを保つためには、日本で彼らのモノを大切に使う人々との出会いが必要であるとこのツアーの開催を決定しました。(いままでのマザーハウスネパールでの活動はこちら

このツアーのポイントとなるのが繭からつくるストール作りです。現地では実際に糸紡ぎのレクチャーを受け、自分の好きな色で草木染めをし、正真正銘世界に一つだけのストールをつくることができます。地震で被害を受けた繭の生産地の村も訪問します。このツアーでしか行けないような秘境にあるそうで、冒険心をくすぐりますよね。

手紡ぎ糸・手織りの工房

手紡ぎ糸・手織りの工房

草木染め工房

草木染め工房

マザーハウスを知っている人もそうでない人も集まるこのツアーは、様々なバックグラウンドを持つ人が集まりながらも、結束力がありツアー中も参加者同士で新たな発見が生まれるのが魅力の一つです。帰国後も定期的に同窓会が開かれるのだそう。

今回はネパールツアーの記念すべき第一回目。マザーハウスにしかできない企画を盛り込みつつ、ネパールの首都カトマンズを満喫できる内容になっています。様々な人の想いが詰まった、世界に一つだけの旅をしてみませんか?気になった方はぜひHPをチェックしてみてください。

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