ビズリーチはこのほど、非営利団体向けの求人サービスを始めた。同サービスでは、同社が運営する国内最大の検索求人エンジン「スタンバイ」上に、NPOの求人ページを無料で作成できるようにした。このページでは、スタッフだけでなく、ボランティアの募集も行うことができる。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

NPO向けのサービスを説明するビズリーチの南壮一郎社長

NPO向けのサービスを説明するビズリーチの南壮一郎社長

同サービスの名称は、「スタンバイNPO」と「スタンバイ・ボランティア」。スタンバイは、ビズリーチが運営する検索求人エンジン。検索可能な求人件数は400万件を超えており、国内最大の規模を誇る。

企業や地方自治体などは、スタンバイ上に無料で求人ページを作成することができ、採用成功時も追加費用はかからない。今回、利用可能な団体をNPOまで広げた。

企業や行政などが取り組めない社会的課題の解決にあたるNPOは人手不足に悩んでいる。NPO NGOスタッフ就業実態調査(特定非営利活動法人ユースビジョン「若年層NPO・NGO スタッフ就業実態調査」)では、50%が「応募はあるが、適任者がいない」、34%が「採用活動にかけるコスト 時間 手間 お金)がかけられない」という回答があった。一般財団法人ジャパンギビングの佐藤大吾・代表理事は、「NPOの運営では資金獲得と同様に人材採用が大きな課題となっている。一般企業のように人材採用に採用コストがかけられず、採用PRのノウハウも蓄積されていない」と話す。

サービス開発にあたり、協力した団体が、手応えを話した

サービス開発にあたり、協力した団体が、手応えを話した

同サービスのリリースにあたり、特定非営利活動法人キッズドア、特定非営利活動法人育て上げネット、一般財団法人ジャパンギビングなど5団体に利用してもらった。その結果、6カ月で36人の採用につながった。

3カ月で13人を採用した育て上げネットの深谷友美子理事は、「ソーシャルセクターにいかに多様な人材を迎え入れていくかが重要だと感じている。そのためには、迎え入れる側も体制をつくることが必要で、スタンバイのような力を借りることが重要」と話した。NPOの求人ページ作成にあたって、8月18日まで、同社の専任コンサルタントが無料で支援するキャンペーンも行っている。

スタンバイNPO
スタンバイ・ボランティア

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