夏休みがはじまったが、熊本の人たちに浮かれた表情は見られない。それはボランティアが減少し、観光客の戻りへの不安が続いているからだ。しかし、熊本地震の報道が減り、現地のことが知れない状況では、ボランティアは必要としているのか?観光に行って良いのか?が外からは分からない。そうしたなか、東京の大学に通う3人が熊本へ行ってきた。現地では災害ボランティアに参加して観光をしてきた。シリーズ「いま、熊本へ行へ」として、今回は2人目の体験記を紹介する。

※1人目の体験記はこちら→「災害ボランティア編(明治大学法学部2年=木村) 」

6月末に大学生3人で熊本を訪れ、現地を案内して下さった方々と一緒にボランティアや観光を通して熊本の一部を堪能してきました。「今だからこそ感じることができ、前向きになれる場所」――これが私の熊本を訪れた感想です。ぜひこの体験記を読んで現地へ足を運ぶキッカケとなれたら幸いです。(東洋大学経営学部4年=森田 栞/神奈川県在住)

記事を執筆した森田さん(真ん中)

記事を執筆した森田さん(真ん中)

いまも大きく残る地震の爪痕

 

車内から見ると窓枠で切り取られたテレビを見ているかのようだった

車内から見ると窓枠で切り取られたテレビを見ているかのようだった

初日、お昼過ぎに熊本空港に到着し、現地の新聞社の方のご案内で益城町へ向かいました。被災地を見るのは現状を把握し、少しでも被災された方と共有できるものがあればと思ったからです。車内から見た風景はとても衝撃を受けるもので、呆然と眺めることしかできず、感覚としては窓枠で切り取られた景色をテレビで見ているかのようでした。次第に落ち着いてじっくり見ることができるようになると、ついこの前まで使われていた日用品の数々がガレキに混じっているのが確認でき、それが車内からでは見上げきれない高さまで迫っていました。その光景を見ながら、案内してくださった方から地震当時の様子を聞くと、恐ろしさが現実味を帯びて、「危険」と書かれた応急危険度判定の赤紙が一層それを強く感じさせました。

多くの家の前に赤紙が貼られていた

多くの家の前に赤紙が貼られていた

その後、車から降りてそうした状況を見つめていると、ご夫婦に声をかけられました。ご夫婦はこの地区に住まれている方でした。そこで少しお話しをすると、「いま公民館に避難しているんだけれどさ、花もらったからこの家に植えてんだ。」と話す旦那さんの後ろには屋根に押し潰されたご自宅がありました。しかし、そのような状況でも辛い顔は一切見せず、「実は俺は大きな畑も持ってるんだよ」と笑顔で話して下さいました。その誇らしげな表情には私もつられて一緒になって笑顔になっていました。

でも、この家の再建の目処はたっていません。こちらには2回ほどボランティアが来たそうですが、次はいつになるのかわからないそうです。そして、ご自身やボランティアで行える作業には限界があるために、全てが終わるのがいつになるかもわからないと言います。私たちはこうした状況にある人がいまでも多く居らっしゃることを知り、まだまだ震災を風化させてはいけないと思います。

益城町には被災したままの住宅が多く残っている

益城町には被災したままの住宅が多く残っている

その後、被災したお店が集まった「益城復興市場・屋台村」へ行きました。こちらは私たちが訪れる数日前にオープンしたばかりで、飲食店や雑貨屋さんなどがあります。

益城から元気を!益城から笑顔を!と書かれた「益城復興市場・屋台村」

益城から元気を!益城から笑顔を!と書かれた「益城復興市場・屋台村」

中に入ると、元からのお客さんらしき方が「お~い、元気だったか!大変だったな。でも、またお店できてよかったなあ。」と店員さんと話しながら談笑しています。このような会話は至る所でされていて、新たなコミュニティの場になっているのだと感じました。地元の方には情報共有の場となり、また新たに訪れる方には一度に様々なお店を見ることができるので、ぜひ訪れてみて欲しいと思います。

飲食店や雑貨屋さん、理髪店まで揃っていました

飲食店や雑貨屋さん、理髪店まで揃っていました

災害ボランティアから学ぶ

熊本市災害ボランティアセンターにて(現在は東区内に移転)

熊本市災害ボランティアセンターにて(現在は東区内に移転)

今回の熊本訪問は被災地の現状を知り、いま必要とされているところで自分の力を役立てたいと思って行ったものです。そこで、「災害ボランティア」にも参加しました。行ったのは熊本市内でのボランティア活動で、一人暮らしをされているおばあさん宅へ伺いました。こちらでは地震で倒壊した家具などの災害ゴミを集積所まで運び、新たな地震に備え て家具を移動させるというのが私たちに与えられた活動でした。作業は途中の昼食を挟んで10時から15時まで行いました。これは想像以上の重労働で、同じチームの5人がかりで汗だくになりながら行いました。しかし、そうした私たちの存在を知った隣の家のご家族が声をかけてくださり、台車や自転車を貸してくれ、小学生の娘さんも一緒に家具を運んでくれたりと、地域の連携を感じました。

運んだ荷物で集積所の片側が埋まってしまった

運んだ荷物で集積所の片側が埋まってしまった

そして活動が終了し、おばあさんと輪になって会話を楽しみました。それはボランティアへ行く際に「おばあさんの話しを聞いてあげてね」と助言を頂いていたからです。普段、一人暮らしをしているおばあさんの話しを聞くことは大事な活動の一つであることを学びました。そして、実際に話してみると、会話の幅が広がってさらに心が打ち解け合うのを感じました。この経験は実際にボランティアに行った人しか得ることのできないものだと思います。そして、その触れ合いからもまた熊本の人の温かさを感じました。

その後、帰り時間となると、おばあさんに「今度はボランティアではなくて遊びに来てね。」と言われ、ボランティアを超えた関係を築けたことが嬉しかったです。

この経験から私は、災害ボランティアは地域と密接になる素晴らしい活動でもあることを知りました。それは、私たちの活動を見たお隣の家族が台車を貸してくれ、娘さんが手伝ってくれる。散歩中の方が「お疲れさま」と声をかけてくれる。全てにおいて地域の素晴らしさを感じるものだったからです。そして、他所から来たのにも関わらず地域の一員として接してくれる心に嬉しさを感じました。このような経験は観光するだけでは得られないものであり、ここでも私は笑顔を頂いたのでした。

ボランティアは活動を共にした仲間たちとの結束がより強まるものでもありました

ボランティアは活動を共にした仲間たちとの結束がより強まるものでもありました

熊本の大学生の想い

復興支援チーム「Vukki」の吉川裕貴さん(右)と井上拓也さん(左)@東海大学熊本キャンパスで

復興支援チーム「Vukki」の吉川裕貴さん(右)と井上拓也さん(左)@東海大学熊本キャンパスで

私が熊本へ行った際にぜひしたいと願っていたことの一つに熊本の大学生との意見交換があります。そこでお会いできたのが東海大学熊本キャンパス 復興支援チーム「Vukki 」の吉川裕貴さん(4年)や井上拓也さん(4年)らメンバーの皆さん、そして顧問の大谷泰彦先生です。同校を訪れて発足の経緯や活動内容などについてお話し頂きました。

「Vukki」は熊本地震が起こって間もない4月21日(本震は4月16日に発生)に大谷先生が顧問を務める簿記部のメンバーを中心に発足されました。いまは18名(6/末現在)がボランティア活動を行っており、その成果はメディアにも取り上げられているほどです。被災した地域への支援活動を中心に、震災の風化を防ぐ活動もされています。

Vukkiのメンバーはオリジナルのビブスを着用しています。表には「東海大学熊本キャンパス・復興支援チームVukki」とチーム名が書かれていますが、その裏には「熊本と共にある。」と書かれてあります。この言葉が生まれた背景については大谷先生が説明してくださいました。

「東海大学はこの地震で大きな被害を受けてしばらく休講になりました。しかし、その間に私と学生たちが自主的に集まり、熊本のために自分たちは何ができるのだろうか?と考えたのです。そして出た答えが復興へ向けて共に活動しようというものです。ビブスのメッセージはその思いを表したものです。東海大学は大学としては全国的に名前を知られていますが、熊本にキャンパスがあることは残念ながら地元の人にさえあまり知られていません。しかし、ここには県内から進学した学生と県外から来た学生が集まっています。両者が熊本の大学生であることには変わりはなく、だからこそ『熊本のために何かをしたい』という気持ちが一層強いのです。」

「熊本と共にある。」という文字が背中に大きく入っている

「熊本と共にある。」という文字が背中に大きく入っている

私はこの言葉にとても感銘を受けました。ここに東京の大学に通う私たちが熊本のためにできることがあるのではないかと考えるキッカケになりました。

この思いを背負っているVukkiの皆さんは様々なボランティアに参加しています。公設ボランティアセンターでの運営管理を担当したり、農業ボランティアに参加したりなど。なかでも吉川さんはメンバーに声をかけて農家に出向いて作業の手伝いをし、井上さんはボランティアセンターでボランティアに来た参加者への説明などもされているそうです(私たちがボランティアに参加した当日も井上さんは参加者の前で堂々と説明を行っていました)。今後も復興へ向けて変化するニーズを探り、さらに仲間も募ってボランティア活動を広げていかれるそうです。

卒業しても共にいまの気持ちを忘れないと誓った

卒業しても共にいまの気持ちを忘れないと誓った

意見交換の後は吉川さんと井上さんをお誘いし、熊本市内でご当地料理とお酒を飲みへ行きました。そこではボランティア活動のことや熊本のこと、そして先月まで私もしていた就職活動についてなど、同じ大学4年生の会話を楽しみました。お二人はとても郷土愛が強く、熊本が大好きなのが伝わってきます。なので、就職先は熊本にと考えていらっしゃいました。

このように地域を愛し、すべてに全力で取り組む彼らは同じ学年と思えない程たくましく、尊敬すべきところがたくさんあります。私は熊本に滞在するなかで熊本の人たちの温かさに何度も触れてきましたが、芯の強さや情熱については彼らから一番強く感じました。全てに信念を持って活動している姿は淡々と学生として過ごす私にとって学ぶべき人であり、これまでの学生生活を振り返ると様々な機会を見逃していることを気づかされました。そして、今度会うときにはいまよりは彼らに近づけるように努力していこうと決意しました。

 

Vukkiの皆さんと

Vukkiの皆さんと

観光地のいま

今回の熊本訪問を機にくまもんの虜となりました@道の駅阿蘇で

今回の熊本訪問を機にくまもんの虜となりました@道の駅阿蘇で

中心地の夜は人が溢れて賑やかだった

中心地の夜は人が溢れて賑やかだった

みんなで食事をしたお店は市内中心地の「下通商店街」の近くに位置しており、地震の時の報道からは想像ができないほどの賑わいでした。熊本に来るまでは4月の報道のイメージのままに閑散としていると勝手に想像していましたが、東京の週末の賑やかさと変わりがない活気に驚きました。

さて、今回の熊本訪問では観光もしました。そのメインとなる行き先は阿蘇です。阿蘇は九州を代表する観光地で雄大な自然と美味しい食事、そして世界最大級のカルデラが見る人を圧倒させる場所です。私たちは熊本市からレンタカーで向かったのですが、道中には地震の爪痕がいくつも残り、さらに当日は雨が降っていたものの、それでも魅力溢れるこの場所では滞在時間が足りないと感じる程でした。

九州を代表する雄大な阿蘇を走る

九州を代表する雄大な阿蘇を走る

私たちはまずは阿蘇の牛乳を堪能するために「阿蘇ミルク牧場」に立ち寄りました。当日は平日で雨だったということもあり、あまり多くのお客さんはいませんでしたが、それでも牧場の方たちが笑顔で迎えてくれたのが印象的でした。

施設内ではさまざまな動物とも触れ合えた

施設内ではさまざまな動物とも触れ合えた

こちらの施設では牛乳を中心とした乳製品が食べられるだけではなく、牛や馬、そして小動物にも触れ合え、さらにアクティビティも楽しめます。私たちは動物たちと触れ合い、そして地元の農産物を豊富に使ったバイキングでランチを食べました。そしてそこでも素敵な出会いがありました。

 

 

阿蘇ミルク牧場では搾りたての牛乳や新鮮な素材を使った料理が食べられる

阿蘇ミルク牧場では搾りたての牛乳や新鮮な素材を使った料理が食べられる

レストランで食事をすると一人でお食事をされている60代の男性がいて、一緒に食べることになりました。そこでお話しを聞くとこの方は普段は交通パトロールのお仕事をされているのですが、休日には個人で物資を持って避難所を周っているのだそうです。この時期に私たちが団体で来ていたことを不思議に思ったようで、私たちの活動を説明すると、「若い子がボランティアするなんて偉いね。大人はそれが嬉しいんだよ。若い子にしかできないことがあるからね、頑張ってね。」と言葉をかけて頂きました。なんだか照れくさかったのですが、地域で活動されている方にそう言って頂けると自分の中で鼓舞するものがありました。この方は「また来る時は案内してあげるから、必ず連絡してよ!」とお仕事に戻って行かれたのですが、ここでもまた、熊本の方たちの魅力溢れる人柄に触れて笑顔になれた時間でした。

そして、その後に本日の宿泊先へ。泊まったのは「ホテルグリーンピア南阿蘇」で、ここのお勧めは何と言っても阿蘇の雄大な五岳を望めること。高地にあるホテルはとても解放感があり、とても眺めの良い露天風呂で癒されていると、長崎から来たという女性に出会いました。

この女性は夫婦で来られており、熊本と大分を巡る旅行をされていると言います。出発前には周囲から「なぜいま行く必要があるの?」と心配されたそうですが、そこで奥さまは「いまだから行くのよ。私にはそれしかできないからね。」と答えたそうです。この奥さまは阿蘇が大好きでこれまでに何度も訪れており、今回滞在した南阿蘇だけでなく、北阿蘇の魅力も教えて頂きました。

このホテルの常連さんでもあるそうで、近くでお勧めの“だご汁屋”さんやドライブスポットも教えて下さいました。そこで私がここに来るまでの経緯や災害ボランティアなどをしてきたことを話すと、「おばあさんの私に災害ボランティアは難しいけど、観光がボランティアになると聞いて自分にもできることがあると気づいたのよ。それが前から好きな阿蘇なら尚更ね。」と仰っていました。そして「来る途中で被害を受けた土地をいくつも見て、今の阿蘇や熊本を見て伝えることが大事だと感じたの。」とも仰っており、私も深く共感しました。

ホテルからの景色。夏はもっと素晴らしい景色が見られると思いました

ホテルからの景色。夏はもっと素晴らしい景色が見られると思いました

ところで、こちらのホテルは他にもお勧めがたくさんあります。その一つがやっぱり料理です。阿蘇で採れた食材をはじめ、熊本の美味しいものがたくさん食べられました。食事処は広く、私たちは全員でゆっくりと食事を楽しむことができました。

熊本の味覚満載のコースにブッフェがついて食欲が止まらなかった

熊本の味覚満載のコースにブッフェがついて食欲が止まらなかった

気がつけば1時間も遊んでいましたが食べた分のカロリーが消費できたかは…

広い体育館があり、気がつけば1時間も遊んでいましたが食べた分のカロリーが消費できたかは…

さて、私は今回初めて阿蘇を訪れたのですが、雄大な自然と景色、そして放牧された牛を見ていると、ここが日本であることを忘れてしまうかのようでした。私はニュージーランドに訪れたことがありますが、その景色を見ているかのようでした。建物などで遮られていない風景の中をドライブしながら立ち寄った道の駅で濃厚な牛乳を飲む。このような贅沢なドライブはいま思い返しても幸せな気持ちでいっぱいになります。長崎から来た夫婦が阿蘇の虜になってしまう気持ちも理解できますし、私もさらに阿蘇の魅力を堪能するために再び訪れたいと思いました。

濃厚な飲むヨーグルトに思わず笑みがこぼれた

濃厚な飲むヨーグルトに思わず笑みがこぼれた

そして、もう一つお伝えしたいことがあります。それは
震災後に訪れた人ならば分かると思いますが、以前の様にはまだ観光客が戻ってきていないのが実状です。お店や宿泊施設は開いているのに、お客さんは少ない現実を見ていると地震による観光への被害を痛感します。あれだけの報道が続いた後では行かなくなった人も多いかもしれませんが、足を運んでいる人がいたのもまた事実です。そうした人たちは一人ひとりが復興の願いを持って訪れているんだと思います。私たちが宿泊したホテルには復興のための工事関係者がたくさん宿泊されており、レストランでもそうした作業員の方たちに出会いました。観光に訪れた人と復興に携わる人。違いはあっても、阿蘇の復興は願う姿は同じだと思いました。

いま、熊本へ行く、そして伝えること。

現地を案内してくださった熊本日日新聞の佐渡由利子さん(左)と東京から来て案内してくださった矢加部英達さん(左から2番目)とお別れ前に@阿蘇くまもと空港

現地を案内してくださった熊本日日新聞の佐渡由利子さん(左)と東京から来て案内してくださった矢加部英達さん(左から2番目)とお別れ前に@阿蘇くまもと空港

今回、私たちが熊本に到着した日、熊本に住む現地の大人の方たちが交流会を開いて歓迎してくださいました。みなさんには地震時のことや現在の状況、熊本の魅力や熊本の女性の酒の強さまで教わり、初対面とは思えないほど気さくに接してくださいました。そして皆さんに「こんな時に熊本に来てくれてありがとうね。」と言われ、感謝されることへの恐縮の気持ちや恥ずかしさもあってか「そんなことはないです…」としか言えませんでした。

しかし、いまの熊本へ行ってきたことを改めて思い返すと、被災した地域を支援する・地域を知るということだけではなく、人の魅力を知ることができた貴重な体験だったと思います。被災して辛い思いをされている人からお話を聞く、その方たちを助ける方たちの活動を聞く、復興に向けて頑張る人たちの熱意を聞く、外から応援に来た人たちの想いを聞く…様々な形で熊本に関わりを持って集っている人たちの話を聞いているうちに、最初はショックな状況を見てネガティブだった私の気持ちも晴れる部分が出てきたことに気がつきました。そしてそれは同時に私自身もその一員であることについて誇らしく感じるものでした。

熊本の人たちに触れると自然と笑顔になってしまう@初日の交流会

熊本の人たちに触れると自然と笑顔になってしまう@初日の交流会

私は熊本出身でもなく熊本の学生でもない東京の大学に通う学生です。けれども、今回熊本へ行ったことには何か縁があるのだと感じています。では、私にできること、その意味はなんだろうか?と考えると、それは「伝えること」という結論に至りました。

私はこれからも現地へ行ってボランティアや観光をしたい気持ちはあります。しかし、それを頻繁に行うのは難しいのが正直なところです。そこで、新たに人が訪れる後押しとして私の体験記が活かせればそれは一つの私にできることだと思いました。

そして、私が皆さんへ伝えたいことは、「熊本の最大の魅力は人。また、その関わり方は好きなように」です。

今回、ボランティアや観光を通して元気を分けるつもりで出発したはずが、逆に元気をもらって帰ってきました。現地では熱い想いを持って行動している人がいて、帰り際には「またね。」と言って笑顔で手を振ってくれる人たちがいる。その一つ一つにとても感動がありました。

いまの熊本へ行くことに躊躇している人はいると思います。そして、ボランティアへ参加することに踏み出せない人もいると思います。私もこれまではそうした一人でした。私になにができるのだろうか?という不安があったからです。しかし、きちんと準備をして訪れれば、現地ではチームで活動するので心配はありません。そして、観光もまた魅力で溢れています。訪れた先でお店の方と話す、お勧めを聞く、観光客の方と話す、食事をする…そこでは予期もしない繋がりが生まれると思います。出会う皆さんが人情味に溢れ、その魅力に惹かれて、「また来てね。」が再訪を約束するおまじないのように聞こえてきます。そのような経験をぜひ皆さんにもして欲しいと思います。

私はこれからも今回の経験を伝えるように努めます。既に今年の夏休みにはゼミの仲間と熊本へ行くことを決めました。今度は私がみんなに感動の体験を紹介したいと思います。そして、その後もまた熊本へ行きたいと思います。再来の約束を交わした皆さんへ、少しでもたくましくなった私の姿を見せられるように。

負けんばい熊本!!!

負けんばい熊本!!!

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