教育のあり方を考える一般社団法人ティーチャーズ・イニシアティブ(東京・千代田区)は7月23日、設立記念シンポジウムを行った。同団体は、米倉誠一郎・一橋大学教授や鈴木寛・東京大学教授らが立ち上げた組織。シンポジウムでは、「これからの教育における先生や社会の役割」について議論した。会場には、全国の学校関係者・企業人ら315人が集まった。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
同日はパネルディスカッションが2部行われた。第一部では、「シフトする世界の教育、日本の教育」と題して、日本の教育が変わらない背景を探った。パネリストには、岩井睦雄・日本たばこ産業代表取締役副社長、石井芳明・経済産業政策局 新規産業室新規事業調整官、伊藤学司・内閣官房教育再生実行会議担当室参事官、鈴木氏が登壇。ファシリテーターは米倉氏が務めた。
経済産業省や文部科学省の実践を踏まえて、制度設計や企業の採用も含め、具体的にどのように変えていくことができるのか議論は展開した。産業界、経済界からの視点で、これから求められる人材と教育についても提案された。
第2部のテーマは、「未来をつくる教師」。パネリストには、平川理恵・横浜市立中川西中学校校長、高際伊都子・渋谷教育学園渋谷中学高等学校副校長、伊藤学司氏、児美川孝一郎・ティーチャーズ・イニシアティブ理事、法政大学教授、前野隆司・ティーチャーズ・イニシアティブ理事、慶應義塾大学教授が登壇。ファシリテーターは鈴木氏が務めた。
教育現場が抱える具体的で緊急性の高い課題が共有され、学校管理職や元教育長の視点から、学力や家庭環境に問題を抱える子どもたちに対して教育は何ができるのか考え合った。
ティーチャーズ・イニシアティブでは、21世紀に求められるスキルとして、「21世紀ティーチャーズプログラム」を教育界に展開していく。このプログラムは、システム思考、U理論、学びのデザインなど、社会の最先端の学習を行うもの。
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