休眠預金活用法が2日、衆院本会議で可決・成立した。同法では、10年以上放置されている口座の預金を子どもの貧困や若者支援をするNPO団体などに融資や助成をするもので、その額は毎年500~600億円とされている。「子どもの貧困」について説明する。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

子どもの貧困とは、国が定めた「貧困」の基準よりも低い家庭で育つ子どもたちのことを指す。税金や社会保障費などを引いた「可処分所得」が年間112万円以下の家庭が該当する。内閣府の調査では、6人に1人が子どもの貧困とされている。特に、シングルマザーの家庭に多く、2人に1人が該当する。

保険料が払えないために無保険の子どもや、給食費、修学旅行費の未納・滞納も続出している。国の教育機関に対する支出も低い。経済協力開発機構(OECD)の2013年の調査では、日本はGDPに占める教育機関への公的支出が加盟国の中で最下位だと分かった。日本は4年連続の最下位となった。

親の収入が少ないことで十分な教育が受けられず、進学や就職に不利となる。大人になっても、収入が安定せず、その子ども世代も貧困に陥る「貧困の負の連鎖」といわれる現象も起きている。

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