NPO大学では、毎月若手NPOの代表をゲストに招き、活動内容についてお話してもらっています。話を聞いた受講生は、各自が「おもしろい!」と思った内容を600文字ほどで記事化します。今回は、ゲストにNPO法人アニマルライツセンター代表の岡田千尋さんを招き、「動物愛護」と題して講義してもらった内容を、五十嵐有沙さんの視点で振り返ります。
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NPO法人アニマルライツセンター代表理事の岡田千尋さんは12月13日、「動物愛護」をテーマにセミナーを開いた。参加者はセミナー終了後、アニマルライツ・アニマルウェルフェアの価値観を基に、犠牲になる動物たちの解決策を考えた。飼い主は、見た目だけで動物を見るのでなく、飼い主としての責任を、愛を持って強く自覚してほしい。(五十嵐 有沙)
私は毎朝、幸せそうな様子で散歩をしている飼い主と犬を見かけていた。しかし、その犬が夏の熱い日、水分を与えてもらうこともなく、外でリードに繋がれている姿を見た。
ネグレクトの現状を知った。この出来事をきっかけに、目に見える幸せと本当の幸せは相反するものであると考えるようになった。あの犬は幸せそうと決めつけていた自分がいた。犬は助けてと声をあげることができない。
だが、それは人間も同じで本当に助けてほしい時に声が出せないのではないか。この経験から、私は犬と人間の真の共生を目指すために、法的拘束力のあるマニュアルを作るべきだと考える。
ネグレクトの現状を知ったからには、そこから目を逸らしてならない。飼い主になるという自覚と命を預かるという責任を持つことで、虐待やネグレクトが減少するのではないか。パートナー動物としての犬との関係を見直すべきであり、すべての動物に愛情という名の思いやりを届けたい。
執筆者:五十嵐有沙
群馬県出身。大学では社会福祉学を専攻。今年の夏、犬殺処分ゼロを目指し活動しているNPOでのインターンを経験。そこで人間の身勝手さゆえ奪われる命の尊さを知った。大学のボランティアセンターに所属し、被災地への支援活動や食品ロス削減に向け行政と連携した啓発活動に取り組んでいる。様々な分野の社会課題に注目し、それらは互いに連鎖していると考え、日々全力で活動に取り組んでいる。