オートクチュールフラワーブランドの装花TOKYO(東京・中央)は、難民支援になるバレンタインブーケ(10,584円)を販売している。購入者には、難民の子どもたちが描いた絵がデザインされたチョコ缶をプレゼント。1缶につき500円が難民支援団体に寄付される。同ブーケは3タイプあり、難民の子どもたちが描いた花の絵をモチーフにデザインされている。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
装花TOKYOは特定非営利活動法人日本イラク医療支援ネットワーク(東京・豊島)と組み、「FLORAL+LOVE バレンタイン ワールド・フローラブ・キャンペーン」を展開する。
同キャンペーンでは2月14日まで、期間限定のバレンタインブーケを販売する。このブーケは、チューリップとバラを中心にあしらわれている。
同キャンペーンでは、ブーケの購入者にチョコ缶がプレゼントされるが、缶には難民の子どもたちが描いた「いのちの花」がデザインされている。イラクに逃れたシリア難民のローリンさん(15歳)は、オリーブを描き、イラクからドイツに逃れたサルディンちゃん(9歳)はマーガレットを描いた。
缶の中には、チョコだけでなく、子どもたちの生い立ちなどがまとめられたミニカードも入っており、花を通して、難民問題を理解することができる。
1缶で500円が日本イラク医療支援ネットワークに寄付される。同団体は、イラクで小児がんの医療支援やシリア難民などの緊急支援を行っている。
装花TOKYOを立ち上げたのは、フラワーデザイナーの杉山香林さん。杉山さんは、広告代理店、IT企業などを経て、2008年にサステナブルな社会をつくる指針作りを行う会社を立ち上げた。
サステナブルな事業に関わるうちに、植物の美しさや生きざまに惹かれていく。持続可能な社会を築くためには、樹木や草花などの植物に触れ、憧れと畏怖を感じることが必要と考え始め、2016年4月に花屋を始めた。店舗を持たないアトリエスタイルのオートクチュール・フラワーブランドで、シーンに合わせてオーダーメイドで提供していく。
杉山さんは、前職の関係で、難民問題も重要な社会的課題の一つとして注目していた。ある時、「いきいきとした感性で描かれた難民の子どもたちの花の絵を見て、心を掴まれたんです」と言う。
「その絵を見て、花に携わる者として、花を通じて当事者たちの現状を知っていただく後押しをできたらと思いました」とする。
「この機会に恋人同士やご両親、お世話になった人へブーケを贈ると同時に、支援が必要な世界の方たちにも愛を贈ってほしいです」と話す。
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