化粧品ブランドのラッシュは4月24日の「世界実験動物解放デー」に合わせて、固形タイプのシャンプーバー(1030円/55グラム)をリニューアルする。商品にハッシュタグを付けて、動物実験の認知拡大を目指す。全国にある約100のラッシュ直営店、オンラインショップで販売を行う。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

商品には、SNS上で最も影響力が高い英語と中国語で、#BeCrueltyFreeと書かれている

現在、世界中で約50万匹の動物が、化粧品の安全性を確認するために犠牲になっている。犠牲になっている動物は、ウサギ、モルモット、マウスやラットなど。化粧品の動物実験では、化学物質を点眼したり、毛を剃った皮膚に化学物質を塗りこんだり、致死量にも相当するほどの大量の化学物質を経口投与したりする。多くは動物実験が法的要件とされる中国で行われている。

そこで、ラッシュでは商品を通して、動物実験の認知拡大を図る。リニューアルした商品は、固形タイプのシャンプバーの中で最も人気が高い「レッドペッパー」。商品名を「ニューシャンプーバー」とし、 「#BeCrueltyFree」と書かれた木製のメッセージバーを付けた。

「#BeCrueltyFree」は、国際的に活動する動物福祉団体ヒューメイン・ソサイエティー・インターナショナル(以下、HSI)が世界中で展開するキャンペーンのこと。HISは2012年から同キャンペーンを実施しており、化粧品の動物実験と動物実験された化粧品の商取引を禁止することを目的に署名運動などを展開している。

木製のメッセージバーの裏に、同キャンペーンサイトのリンクを印字した。商品の写真を撮り、「#BeCrueltyFree」、「#NO動物実験」のハッシュタグを付け、動物実験に関する声を投稿してもらえるよう消費者に促す。

同キャンペーンには世界で100万人以上が署名し、残酷な実験で作られる化粧品を禁止するよう自国の政府に求めている。EU、イスラエル、インド、ニュージーランド、韓国、台湾、スイスなど世界36の国と地域が、動物実験を行うこと、動物実験を行った化粧品の販売を禁止する条項を各国の化粧品法に導入した。

HSIによると、すでに17億人の消費者が、動物実験が禁止されている化粧品市場で生活しているという。

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