「経済的貧困」だけが「子どもの貧困」ではないと知ってほしい――。子どもの貧困支援団体で学生スタッフとして活動する花澤昴乃さんは、そう言います。今やいろいろなところで耳にするようになった「子どもの貧困」。経済的な貧困から生まれる経験やつながりの格差を、当の子どもたちがどう感じているのか考えてみたことはありますか?(JAMMIN=山本 めぐみ)
「周りの友人と同じように塾や習い事に通えず、孤独を感じた」、「貧しくて部活の用具が買えなかったので、好きだったスポーツをやめなければならず、つらかった」。これは、貧困家庭の子どもたちが合宿で明かしてくれたつらさの一例です。
この合宿を開いているのは、公益財団法人あすのば(東京・港)。2016年から生活保護世帯の子どもをはじめとする、いわゆる「経済的な貧困」状態にある子どもたちに、返済不要・成績不問の入学・新生活応援給付金を支給しています。
合宿の名称は、「あすのば合宿ミーティング」。参加するのは、ひとり親家庭や児童養護施設で育った、または「子どもの貧困」に興味のある高校生・大学生世代の若者たち。
この合宿にかかる開催費も参加者の往復の交通費もすべてあすのば側が負担しています。それぞれが抱えている想いを共有することで、子どもたちが孤立から抜け出し「居場所」を見つけることができます。そして大人になったとき、小さな子どもの声に耳を傾け、寄り添う人になってほしいという願いから、毎年夏に開催し、今年で3回目を迎えます。
■「経済的貧困」だけが「子どもの貧困」なのか
学生スタッフの花澤さんも、高校生のときに合宿に参加して、自分がそれまでに感じてきた想いを共有できたことで「居場所」を見つけられ、新たな一歩を踏み出すことができたと言います。「『子どもの貧困』と聞くと、『お金の問題』だけだと捉えられがちだけど、それだけが『子どもの貧困』ではないことを知ってほしい」と訴えます。
京都発のチャリティー専門ファッションブランドJAMMIN(ジャミン)は、毎週「解決したい社会問題」と、解決に向けて挑戦を続けるNPOを応援できる寄付付きの「チャリティーアイテム」を販売しています。
今週のチャリティーテーマは「子どもの貧困」。あすのばと組んでチャリティーキャンペーンを行い、このキャンペーンのためにデザインしたチャリティーTシャツを1週間限定で販売します。
売り上げの一部(Tシャツ1枚につき700円)は、全国各地の高校生がこの合宿に参加するための往復の交通費となります。
デザインのテーマは「輝く新星」。子どもたち一人ひとりが無限の可能性と将来を秘めた存在であり、育った環境に関係なく、皆が星のように輝いて生きていける社会になってほしいという願いを込めています。
チャリティーアイテムの販売は、JAMMMINホームページ上で、5月8日から5月14日まで。ホームページでは、詳しいインタビューも掲載しています。この機会にぜひ「子どもの貧困」について、考えてみませんか。
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