ビジネスホテル「コンフォートホテル」を展開するチョイスホテルズジャパン(東京・中央)は、会員の宿泊代の0.5%がNPOへの寄付となるプログラムを行っている。寄付先は「環境」、「教育」、「雇用」の領域で活動する3団体。ビジネスで社会的課題を解決するCSV(Creating Shared Value)(共通価値の創造)の考えを経営に導入した同社の村木雄哉社長は、「お客様とともに社会課題を解決していきたい」と話す。(オルタナS編集長=池田 真隆)
一般的にビジネスホテルの会員を増やすには、「キャッシュバック」が有効とされているが、あえて寄付できるようにしたのは、「お客様とのエンゲージメントを強めたかったから」と同社のシニアディレクター・大塚さやか氏は強調する。
「キャッシュバックする金額で競合と競い合っても、価格競争になるだけ。そうではなく、お客様とともに社会の問題を解決していく仕組みを持つことで、つながりを強めたかった」(大塚氏)。今後は、NPOの活動に参加するツアーなども考えているという。
同社では、「Choice Guest Club(チョイスゲストクラブ)」という名称の会員制度を持っており、その特典の一つとして寄付を選べるようにしている。寄付金額は宿泊代の0.5%。会員数は約10万人。
寄付先は、環境、教育、雇用の領域で活動する団体。荒れた森の再生を支える認定NPO法人JUON(樹恩)NETWORK、東北の復興地で子どもたちの学習指導をしている認定NPO法人カタリバ、アフリカで環境に配慮したフェアトレードの「バナナペーパー」をつくり、現地に雇用を生み出しているNPO法人ワンプラネットカフェ・ザンビア。
5月17日、寄付金の授与式が都内で行われた。昨年10月から行っており、今年3月までに集まった総額450万円を3団体へ寄付した。今年度も寄付先は変えず、2018年3月31日までに集まった総額を寄付する。
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