関内イノベーションイニシアティブ(横浜市)はこのほど、神奈川県内で活動するボランタリー組織を対象にした連続講座を開く。同講座では、講師が5年先を見据えた中長期計画の策定方法などを教える。安定した収益を得られるようにすることを目指す。(オルタナS編集長=池田 真隆)
同講座の名称は、「かながわ ボランタリーエース プログラム2017」。2015年から行っており、20団体が講座を受けている。参加団体はこの講座がきっかけで、会員制度を設けたり新規事業を創出してきた。
講師は松本祐一・多摩大学総合研究所教授 副所長が務める。松本氏が考案した「戦略の構図」を使ったワークショップでは、1枚の図に事業の全体像をまとめる。可視化することで、メンバー間で共有でき、組織としての課題も見つけやすい。
神奈川県には、NPO法人は3385団体ある(2015年2月)。東京、大阪に次いで全国で3番目の多さだ。
NPO法人の年間の事業収益規模は、約6割が「1000万円超」だが、常勤有給職員の1人当たりの人件費は、「300万円以下」が77%(内閣府2014年度調査)。人口減少や高齢化などを迎え、社会的課題が複雑化していく日本社会では、行政や企業だけでなく、ボランタリー組織が果たすべき役割は大きい。
同講座への参加は無料。今年度は8団体を募集している。一次選考(書類)と二次選考(面接/ヒアリング)を経て、事務局が団体を決める。募集期間は9月15日まで。
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