11月20日、マイドームおおさかで「従業員エンゲージメント」をテーマにしたフォーラムが開催された。終身雇用制が崩壊した今、多くの従業員は会社に対して愛着や忠誠心を持ちづらくなっている。個人と組織が一体になり、お互いの成長に貢献し合う関係はどのように構築できるのか。24社の経営者と従業員、計48名が議論を交わした。(オルタナS関西支局=立藤 慶子)

基調講演を務めた積水ハウス株式会社経営企画部ダイバーシティ推進室・小谷美樹氏

言葉の定義は様々だが、従業員エンゲージメントとは「(会社のビジョン・目標達成に向けての)自発的な貢献意欲」「従業員一人ひとりが企業の掲げる戦略や目標を理解し、腹落ちして、自発的に自分の力を発揮する貢献意欲」などと表される。

企業活動のグローバル化に伴い多様な価値観を持つ社員が増えたことや、終身雇用の崩壊で企業に対する愛社精神を持ちづらくなったことを背景に、組織経営においてとくに注目を浴びている概念だ。

フォーラム第一部では、とくに女性の社会進出が進んでいることを受け、女性が働きやすく、かつ自発的にキャリアアップできる環境づくりがテーマになった。基調講演を務めた積水ハウス経営企画部ダイバーシティ推進室・小谷美樹氏は、同社が取り組むさまざまな制度を紹介した後、風土づくりにも言及。育児中の女性社員とその上司、パートナーをも交えた「仕事と育児の両立フォーラム」を全国7カ所で開催、相互理解を深める機会となったことなどを紹介した。

「指示・命令・管理をやめ、任せる経営にした」と話すスニップの清水幸樹会長

第二部では、経営者・リーダー・一般社員それぞれの立場から、「従業員エンゲージメントを高める取り組み事例」を発表。経営者としては、大阪・都島区を中心に9店舗の美容室を経営するスニップ会長・清水幸樹氏が、社員の成長のために実践している「信じて任せる経営方法」を、事例を交えて紹介した。

リーダーの立場からは、ドゥリームズ(大阪市中央区)の三箇淳司氏、一般社員の立場からはナオミ(大阪府箕面市、代表:駒井亨衣)の田中成美氏が、自身の経験から、エンゲージメントが高まった転機や要因について発表。「経営陣(上司)の柔軟な思考や聴く姿勢が(従業員の会社に対する)信頼感を高め、エンゲージメントを高める」といった話題が提供された。

それぞれの経験からエンゲージメントについて語り、大いに盛り上がったグループディスカッション

第三部は、参加者全員でのグループディスカッション。「自身にとってのエンゲージメントとは」「どうすればエンゲージメントを高められるか」「どうすればエンゲージメントの高い会社にできるか」という3テーマで熱い議論を交わした。参加者からは「いろいろな企業のいろんな立場の方とお話しできて、大変参考になった」などの感想が寄せられた。

主催したミライ企業プロジェクト全国事務局長の佐々木研(きわむ)氏は、「従業員を大切にした経営を志す地域の中小企業同士がつながり、ともに学び合う機会を提供することで、地域の豊かな発展につなげていきたい」と話した。


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