新しいエネルギーの可能性を一挙公開!
「ENE48総選挙」 ~あなたの”推しエネ”に一票を!~

震災後に再び注目を集めている自然エネルギー。太陽光、風力、バイオマスなどが有名ですが、実はまだまだ知られていない面白い発電方法や取り組みがたくさんあります。

「ENE48総選挙」では編集部一押しの自然エネルギーに関する記事を48個公開し、TwitterのツイートやFacebookの「いいね!」ボタンのクリック(=一票)とし、オルタナSサイトを通じて投票を受け付けました。(投票期間 8月1日~14日)

★「ENE48総選挙」特設ページはこちら!

今回は、上記のエントリー48個の記事のうち、投票数上位BEST5を発表します!



■第5位 no.32 ハイテク古民家の「新三種の神器」とは (29票)



築100年の古民家と聞いたら、何を想像するだろうか?

長く伸びた軒先、大の字になって寝転がりたくなる畳張りの広間、囲炉裏によっていぶされ黒光りした大黒柱。想像するだけで、日本人の感性がかきたてられる。

古民家は、手入れをすれば300年はゆうに維持できる。日本建築の知恵が集約された、まさしくサステナブルな住宅だ。それだけでも十分素晴らしいが、さらに現代のハイテク技術がてんこ盛りに搭載された古民家が岐阜県郡上市明宝にある。

これは岐阜県が掲げている次世代エネルギーインフラの「中山間地モデル」の一環だ。古民家の敷地内には太陽光発電はもちろん、プロパンガスを化学反応させて電気を生み出す燃料電池や、地域の水の流れを利用した小水力発電まで付いている。

こうして24時間発電し続けている電気は全て蓄電池に溜められ、5~6人家族で必要な電力は全てまかなえる。室内には薪ストーブも完備されており、薪は隣の山の間伐材を使用している。電気をつくるだけでなく電気を減らす工夫もされているというわけだ。

このなんとも夢のようなプロジェクトのポイントは「太陽光発電」「燃料電池」「蓄電池」の新エネ三種の神器だ。

岐阜県では2020年までにこの「三種の神器」を設置した住宅を65000世帯まで増やすという目標を掲げ、今回のプロジェクトはそのスタートにあたる。

なんとも持続可能で良い自給自足なんでしょうか!
将来は縁側で昼寝をしているうちに、家の電気が蓄電されるのが当たり前になるかもしれません。(オルタナS特派員 殿塚建吾)


■第4位 no.48 水俣市で全国初の波力発電「つるべ式」 (34票)



2011年5月27日、熊本県水俣市が丸島新港で全国初の波力式発電の実証実験を開始した。総務省が行う緑の分権改革推進事業を活用し、大学などと取り組んでいる。実験では小さい波でも発電でき、低コストでもある「つるべ式」が用いられた。

つるべ式の装置は、直径1メートル、長さ2メートルの浮き材(フロート)と重りをワイヤーで海面につり下げ、波でフロートが上下すると発電機が回る仕組み。設置費用は約600万円。総開発費用も従来の技術が数億円規模であるのに対し、約2500万円と低コストだ。また、高さ10センチの波でも発電することができるため、発電効率が良いのが特長だ。発電量は最大1キロワットだ。

波力発電と太陽光発電を組み合わせた電力は漁協の養殖場のポンプに使われる。将来的にはこの養殖場で育ったヒラメなどに環境負荷価値をつけて販売することも検討しているという。

発電状況はオンライン(http://61.214.231.171/)で1か月間、随時確認できる。水俣市は今後、波力や太陽光、燃料電池を組み合わせたスマートグリッドにも取り組んでいく。(オルタナS編集長 猪鹿倉陽子)






■第3位 no.08 歩行で発電できる「発電床」、江ノ島で実験 (37票)

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人の歩行による振動で電気を起こす「発電床」。音力発電(神奈川県藤沢市)が研究開発を行っている。新江ノ島水族館などに設置され、実証実験を行っている。

発電床の中には「圧電素子」という、振動が加わると電気を発生する特殊な部品が敷き詰められている。体重60kgの人が一歩踏むと0.1W発電する。例えば、LED電球を床に埋め込んで停電時の非常灯として機能するものや、指がボタンを押す力で発電し、電池なしで無線をとばせるリモコンなどが開発されている。

現在は、街中での人や車の振動から発電し、街の電気をまかなうという研究を行っている。今後は耐久性や耐水性を高め、実用化に向けて取り組んでいくという。


■参考URL:株式会社音力発電
http://www.soundpower.co.jp/index.html






■第2位 no.05 うどんで発電、一石三鳥のエコエネルギー (39票)


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産業機械メーカーのちよだ製作所(香川県高松市)は香川県と共同で、廃棄される冷凍うどんからバイオエタノールを製造する取り組みを進めている。

香川県内では年間約1500キロのうどんが生産ラインからこぼれ落ちるなどして焼却処分されている。こうしたうどんを原料に酵母を混ぜ発酵、蒸留することでエタノールを抽出する。現在のところ、うどん100グラムから濃度100%のエタノールを製造することに成功している。

県内の工場では年間2000万円をかけて処分しているところもある。こうした経費を削減することができるほか、製造したエタノールを製麺工場のボイラー燃料に利用することで二酸化炭素排出量も削減できる。さらに残りかすからメタンガスや肥料も製造できるという。

コスト削減に貢献し、二酸化炭素の排出を抑え、さらに肥料としても使えるエコエネルギーがうどんの特産地香川から今始まろうとしている。(オルタナS特派員 大下ショヘル)




■第1位 no.02 水洗トイレで発電――年間12万円節約も (75票)



「ハイドロパワー(HighDro Power)」は、水洗トイレなどで流した水が落下するときのエネルギーを利用した発電方法だ。

イギリスのデ・モンフォート大学の卒業生、トム・ブロードベントさんはある日、ホテルの浴槽から水を抜くときに気付いた。水がとても早く、勢いをもって流れていたのだ。この力を利用したグリーン電力を作れるのではないか。そう考えて作ったのがハイドロパワーである。

ハイドロパワーでは水洗トイレなどで流した水が落下するときの位置エネルギーを利用し、配管に設けた4枚の羽でタービンを回す、いわば水力発電。もちろんトイレ以外にもキッチンやシャワーの排水を利用できるが、ある程度の高さのあるビルやアパートが想定されている。

ブロードベントさんの計算によれば、7階建てのビルに取り付けると年間926ポンド(約12万円)の電気代の節約が可能だという。

大学2年生の時にはバーやクラブでも使える「おしゃれな耳栓」のデザインを手がけた経験もあるブロードベントさんは「将来は社会に貢献できる製品をデザインし、市場に売り出したい」という。(オルタナS特派員 大下ショヘル)

■参照URL:Creative Boom UK
http://www.creativeboom.co.uk/news/waste-not-want-not-with-dmu-students-electric-idea/