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奈良県宇陀市にある陽光ファームでは常時農業に興味ある人を受け入れている。1週間、農作業を体感し、その後体験者が本当に農業をしていきたいか判断する。

同社の桑原誠人さんは「今、日本の農家はどこも厳しいけれど、人間にとって食料はなくてはならないものです。そして、なにより私は農業が好きなのです。どんなに辛い状況でも続けていきます。ここで体験した人たちには農作業の楽しさを味わってほしいですね」とその想いを語った。

農作業の楽しさとともに、辛さも教えたいという。

「農作業は楽しいことばかりではありません。毎日朝早くに起きて、冬の凍てつく寒さの中でも畑に向わなければいけません。刑務者暮らしよりも過酷な生活ともいえます。だからこそ、根性がある人に来て欲しいですね」

「参加してくれる人は最初のうちはみんな目が輝いているけど、だんだんと飽きてきて途中で挫折する人が多いです。そういったことを避けるため、希望者には一生続けていく覚悟があるかじっくりと話す機会を設けています」。



若者に対しても「もっと貪欲に夢中になれるものを探してほしい。私は30年間農業をしいますが、自然を敵に回したら何もできません。傲慢にならずにゆっくりと謙虚に自然と共存する大切さを学びました。ここに来た人たちにも何かを感じてほしいですね」と自身の体験を踏まえながら語った。

農業の離職率はいまでも高い。農業だけで食べていくには厳しい現状があるからだ。第一次産業で生産された品物は第三者によって値段がつけられるケースが多く、一般的な農家の収入は高いとはいえない。しかし、それでも農業を続けるのはなぜだろう。その答えを見つけに足を運んでみてほしい。(オルタナS特派員 池田真隆)


◆この地域のおすすめポイント
1.農業学校ではないので自分の好きなように思う存分体験することができる。
2.農業を続けていくのかどうか真剣に話しを聞いてくれる。
3.体験後、農業をしていくと決断した人には継続的サポート。

◆お問い合わせはこちらから!
有機JAS専門農園陽光ファーム
http://www.yoko-farm21.co.jp/


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