政府が3月に国会に提出した検察庁法改正案に対して、ツイッターで「反対デモ」が起きている。同法案では、検察官の定年延長について内閣や法務大臣の関与を恒常的に行える規定が盛りこまれている。検察官人事に政治権力が介入することは、刑事司法制度の独立を損なうことを意味する。三権分立が揺らぎかねない事態に、ツイッターでは、「#検察庁法改正案に抗議します」というツイートが190万件を超えた。(オルタナS編集長=池田 真隆)
新型コロナウイルスへの対応が急がれている中、政府与党は8日、衆院内閣委員会で、検察庁法改定案の審議を強行した。
野党側は、委員会に検察庁法を所管する森雅子法務相の出席を求めてきたが、与党が拒否したことで、審議入りの強行に抗議し委員会を欠席していた。
この改正案が出た発端は、政府官邸に近いとされる黒川弘務東京高検検事長の勤務延長の閣議決定にあるとされている。コロナ禍の影響で、実際のデモ活動はできないが、国民はSNSで声を上げている。
オンライン署名サイト「change.org」では、黒川検事長の辞職を求めるキャンペーンが展開されており、約18万人が署名している。
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