小型充填機メーカー、ナオミ(大阪府箕面市)は、社会貢献活動の一環として、「学び舎 傍楽(まなびや はたらく)」を運営している。「学び舎 傍楽」とは、「傍を楽にする(働く)」という意味で、若者や親など様々な立場の人々が一緒に「働くこと・生きること」を考える場だ。ここで、「不登校」をテーマに、本音で語り合う会を12月18日から始めた。(オルタナS関西支局=小林 律子)
同社代表の駒井亨衣さんには、2人の子どもが同時期に2年間不登校になった経験がある。そんな時、不登校の子を持つ母親の会に参加したことをきっかけに、子どもとの向き合い方が変わった。子どもも自分も楽になり、ありのままに自分らしく生きることができるようになったという。親が変わると子どもも変わり、現在は2人とも自立し、それぞれの人生を歩んでいる。それ以来、自身の経験を話すことで、役立てることはないだろうかと、2013年から、高校・大学向けに「働くこと・生きること」をテーマにした出前授業を始めた。いつか「働く・生きる」を一緒に考える「小さな学校」のようなものをつくろうと決心し、2014年に京都烏丸の町家に「学び舎 傍楽」を開設した。
そこで、母親向けに行っている「ママらく」という、本音で話せる場をつくった。母親も、未来の親も、学生も一緒に、子育てや女性が働くということを考える。子どもの不登校に悩む母親や父親の不安を少しでも解消したいと、特にテーマは決めずに、参加者同士が気軽に本音を吐きだす。
対象は、子どもの不登校で悩んでいる親や先生。駒井さんは、「共感、寄り添ってくれることが何よりも救いだった。だからまずは自分自身の体験談を話し、それをきっかけに、参加者にも本音を吐きだし楽になってもらいたい。今後も同コンテンツを定期的に開催し、全国にも出張して実施していきたい」と話す。
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