小田原市長の加藤さんは先日のVISIONS2011でも「地域にある資源が地域を救う」と発言していたが、NPO法人BeGood Cafeのオレンジプロジェクトは小田原市根府川周辺のミカン農園の活性化、再生化を目指しており、ここで紹介する造園グランプリはその周辺企画として農園の公園化で活性化を目指す。

今、グランプリを獲得した東農大の造園科学科のメンバーを中心に、彼らのデザインが甘夏農園の畑に一角に公園としてその姿を徐々に現し始めた。

オルタナSでは募集から選考、作業の着手など毎月1,2回報告して来たが、12月開催のエコプロダクツ展ではその完成した姿を紹介する予定でいる。

今回は8月11日に行われた2回目の作業の様子を作業リーダー、東農大造園科学科の江間くんの以下のレポートで届けよう。

「造園グランプリ第2回作業8/11分レポート 」(東農大造園科学科 江間優太朗)

作業内容:整地

・対象地の雑草取り

・対象地の段差に考慮した段差付け

1.まず雑草をとった後、対象地に段差を造りました。


前回行った整地が、どの程度残っているか不安でしたが、実際に行ってみると、雑草も少なくきれいな状態で、とても作業はやりやすかったです。対象地以外の場所は、雑草がこれでもかというくらいに生い茂っていて、驚きました。今回は、セミの鳴き声も聞こえ、夏らしい暑さと闘いながらの作業となると思ったら、この対象地だけは、風も通り、木陰もあるので、とても涼しかったです。

2.次に、段差を造ります。


1人1つシャベルを持って、段差をつけていきます。これがまた、重労働でした。根が多く、掘ると必ずと言っていいほど根がありました。
根を切りながら、段差を造りました。たいへんな作業の時に、自然と口ずさんでしまう歌も生まれました。こうして音楽は生まれたんだね!!と言いつつ、作業を進めました。



ここで一つ問題が発生しました。高いほうの段に乗せた土が、今にも崩れそう!!そこで考え出したのが、みんなで行進。
みんなで、さっき生まれたばっかりの歌を口ずさみながら行進です。馬鹿みたいに見えるかもしれませんが、この効果は大きかったです。
ふちに座っても壊れないようになりました。完成した空間で何をやるかを話しながら、とても楽しくできました。完成は、こんな感じです。すっかり座れるようになり、くつろぐことができるようになりました。

3.完成です。

今回は、蚊取り線香の活躍もあり、快適に作業が進みました。
次回の作業の話し合いもでき、ゆるく楽しくワイワイと作業ができました。
次回の作業も楽しみです。









(同大学4年の石原秀一君は作業が終わった後の感想を聞きました)

「やはりこのオレンジプロジェクトの魅力というのは、あの立派な土地で自分た
ちが計画設計から施工、そして完成した空間の利用ができるということだと思い
ます。
すべてを自分たちの力や考えで作り上げるということは、その先のまた先までが楽しみに感じます。今回はまだ空間作りの始めの作業ですが、ここから何が出来るのだろうと思うと、暑い中でしたが自然と作業の手が進みました。友人同士、のんきな話をしながら、のんきな時間が過ごせました。都会のジリっとした暑さとは違う、さわやかな夏の思い出です。」

さて3回目のパーゴラ用の孟宗竹の切りだしや材木に防腐剤塗布などの作業は既に30日に実施済み、9月15日の作業では目玉建築物がお目見え予定なので報告をお楽しみに。
来年もこの企画は続ける予定なので、コミュニティ施設のデザインに関心のある学生の諸君や応援をお考えの関係者の方々は要注目!(オルタナS特派員 伊藤きっこう)