「誰かがやる」ではない。「僕らがやる。」
そんな熱いキャッチフレーズを掲げている「Connection of the Children」は、今年の 4月から1年間、世界の子どもたちと日本の子どもたちにつながりを感じてもらうことを目的にユーラシア大陸を自転車で横断している。



メンバーの加藤功甫さん(23)と田澤儀高さん(24)は自転車が好きで、大学時代に南は九州、北は北海道まで日本全国を自転車で旅していたそう。旅の途中では応援の声をかけてくれる人々や、やさしくもてなしてくれる人々など普段の暮らしでは感じられない純粋な人々の温かさや人々とのつながりの楽しさや感動を感じ、そうした経験を通して「世界を自転車で走りたい」と思うようになった。
そして、どうせやるなら自転車だからこそ感じることのできる人々の温かさやつながりの楽しさをたくさんの人と共有できるような世界規模の大きなプロジェクトをやってみたい、と思ったことが始まりだった。



また二人は大学で教育の勉強をしていたこともあり子どもたちと接する機会が多く、子どもは良い意味でも悪い意味でもなんでも吸収し、ぐんぐん成長していくことを感じていた。将来は教師になり子どもたちと関わっていきたいと考えているため、そんな子どもたちのために今の自分たちにしかできない、彼らの心に残るような、感動させられるような何かをやりたいという気持ちが芽生えた。

そこで自分たちが自転車旅の中で感じたような人々の温かさやつながりの楽しさを子どもたちみんなと共有できれば、それも日本の中でなく世界中のみんなとのつながりを共有できればきっと子どもたちにとって素晴らしい体験になるだろう、と思いこのプロジェクトを企画したそう。



プロジェクトの中心は「糸つなぎ」。企画の段階でどういうプロジェクトにするか試行錯誤した結果、最終的にたどり着いたのが「糸をつなぐ」という単純なものだった。理由は子どもたちがつながっていくということを目で見える形で残していくことができ、かつ糸を結んでつないでいくという誰にでも分かるシンプルなものであるということ。


自分の結んだ糸が世界のいろんな場所のいろんな子どもたちが結んだ糸とつながっていくことはそれだけで夢が持て、世界を身近に感じてもらえるのではないか。そして自転車でユーラシアを一本の線で横断して行くということと、子どもたちが一本の糸でつながっていくというイメージが重なり、さらにみんなの夢を膨らませるようなプロジェクトになるだろう。そんな思いがこめられている。


■【後編】ではいよいよ旅へ出発!