出発から7ヶ月、13,000km以上を自転車で走ってきた。クロアチアで美しいアドリア海にみとれたり、カザフスタンの500km続くオフロード砂漠地帯で大苦戦したり、印象的だったことは沢山。でもやっぱり、今回の旅のコンセプトでもある「人とのつながり」が最もワクワクして、思い出すたびに心がホッコリするという。



マケドニアの首都スコピエでは、モスクで出会ったトルコ人の留学生にイスラム教の世界観について熱く語られた。帰り道に偶然出会った彼の友人フセインは、たった一度挨拶を交わしただけなのにその1ヶ月後、イスタンブールで厚くもてなしてくれるばかりか、なんと市長にも面会することができた。というのも、フセインの正体は市役所の外交官で、今でもトルコ語で二人の名前を検索すると沢山情報が出てくるそう。


インドのブッダガヤでは、バラナシで知り合った方の紹介で日本のNGOが運営する小学校へ。突然の訪問にも関わらず校長先生は大喜びで、旅の趣旨を話すと「君たちはもっと有名にならなくてはいけない」と新聞記者などにコンタクトをし、本当に現地の新聞に掲載されたそう。おかげでただでさえ人懐っこいインド人が更にウェルカムになったとか。



「偶然の出会いが新しいつながりを生み、そこからつながりの連鎖が始まる。つながりが生まれる度に、また一つ世界が広がる。旅に出てよかった、そう思える瞬間です」。



学生に伝えたいことは?という質問には「special」との答え。「学生期間ほど、人生の中で特別な時期はありません」と加藤さん。理由を下記のようにまとめてくれた。

1.時間がある
学生は暇です。これは間違いない事実。決められたカリキュラムのみを取るだけならば、自由な時間は山ほどあります。そして、休学ができる。全てをほっぽり出して、自由な時間が持てるなど、学生しかできません。

2.優遇される
学生というだけで、いろいろな場面で学割が効いたり、まあ学生ならしょうがないか、と無理なお願いもきいていただけたりする場面が多々あります。「学生ブランド」というやつでしょうか。

3.社会的に自由である
日本では20歳を過ぎると大人として責任を持つことができます。つまり、やろうと思えば何だってできちゃうんです。

4.失敗が許される
大人としての責任を持たされながら、なにか判断を誤った際も、多めに見てもらえる可能性が高いです。失礼な言葉遣いや、自分勝手なプレゼン、空気を読まない大胆なお願いも。そしてその中で学ばせていただけます。

5.無知である
多くの学生は、日本で義務教育を受け、その情報の中で生活をしています。世界の情勢どころか、日本社会の仕組みさえも怪しい。だからこそ、感じたすべてを吸収できるんです。

「学生の間に沢山の世界を見て、沢山のつながりができれば、きっとその後の、生き方さえも大きく変わるんじゃないでしょうか。少なくとも僕はこの旅を通し、本当にたくさんの繋がりができ、学びがあり、価値観が大きく変化しています。行動しなくちゃ!! viva学生!!」



■彼らの旅の様子はtwitterブログからチェックできます。

■前半はこちら