2011年3月11日に発生した東日本大震災で実際に宮城県気仙沼などで被災体験をした大学生らが中心となり、その被災で感じたことを写真や音楽に乗せて若者世代に伝えるプロジェクトが誕生した。

積上った瓦礫。その一つ一つが思い出の一部。(写真提供WA-Chord Project)


WA-Chord Projectと名付けられ、代表は宮城県気仙沼出身で、現在演劇活動やバンド活動を行うatsushiさん(麻布大学2年)。atsushiさんは気仙沼に住む同級生らに声を掛けてこのプロジェクトを結成した。

メンバーの中には家族や親類が犠牲になった人や、家が被災した人などがいる。彼らが震災を通して改めて感じた家族への想いや故郷への愛情を写真や音楽、動画として残し、多くの若者世代へ啓発活動を行う。

また、2012年の3月初旬には東京で日本財団や地球サミットジャパンなどと連携して150人規模の震災イベント「PLAY the 311」を企画している。被災地で撮った写真の展示会や震災を通して感じた想いをベースに作成した曲を演奏する予定である。

3.11の震災が発生して早くも1年が経とうしている。復興するまでには、約15年かかると言われているが世間では段々と風化されはじめている。atsushiさんは「3月に開催するイベントでは東京の若者たちに震災で体験した想いを伝えたい。そして、5月のGWに200人以上の学生を被災地へ向かわせたい」とまっすぐな瞳で訴える。(オルタナS特派員 池田真隆)


WA-Chord Project