はじめまして、オルタナSにて新潟特派員をしている坂下可奈子です。

私は、昨年大学を卒業して、新潟県十日町市の中山間地、池谷集落に移住して農業と地域おこしの活動をしています。とうとう農業生活も今月で1年となります。
十日町市は日本有数の豪雪地帯で、山あいに位置する池谷集落は現在4m近くもの雪が積もっています。

池谷集落は私が初めて訪れた2009年当時、6軒13人、うち8人は70歳以上の方々が住む限界集落でした。そして2004年には、中越大震災にて大きな被害を受け、「もうムラをたたむしかないのか」というところまで追いつめられました。

そんなときに、池谷が出会ったのが特定非営利活動法人JENです。震災以降、ボランティアの受け入れを始め、ムラは大きく変わっていきました。

私自身も、JENが行う農作業ボランティアに参加したのが、池谷との最初の出会いです。都会から来るボランティアの方々とともに地域づくりの活動をし、村人も「もしかしたらムラが存続できるかもしれない」と希望を持つようになりました。

そして現在、私の他に3人の親子が移住し、池谷集落は「限界集落」から脱し村人共々、集落存続のため、地域おこし活動に現在も励んでいます。

私は、移住する前は映像制作をする小さな広告代理店に就職が決まっていました。高校生のころは、東京で大きくて派手な仕事をしてキャリアウーマンになってカッコよく生きるのもいい、と当時は思っていました。けれど、本当に大切なものを生産しているのか、お金に大きく左右される社会で、これでいいのか、分かりませんでした。もっと大切なものがこの世界のどこかにあるような気がしました。


















そんなときに池谷に出会い、限界集落と言われた場所に住む人々の、強く、清く、カッコいい生き方をする村のおじいちゃんおばあちゃんたちに恋をしました。

その生き方は決して派手ではありません。けれど、他の何かや誰かと比べない絶対的な生き方であり、また人間として強い生き方です。こんな大人になりたいと本気で思いました。
彼らが繋いできた、農地や自然、知恵、生き方、そして彼らの持つ生きる哲学を守り、繋いでいきたい。

どんな世になろうとも、これらは無くしてはいけないものだと感じたからです。

現在は休校になった池谷分校に住んでいます。ここは冬に人が住む想定をしていない造りなので、すごく大変です。分校まで上る坂は狭くて除雪車が入らないため、大雪が降れば、股まで雪が積もります。農業と豪雪生活含め、大変だろうと言われますが、日々の小さな発見や喜びの積み重ねは、その大変さを勝ります。

理屈やお金でなく、思いや大切なもののために生きる。
一次産業の分野で、この小さな集落にて、私自身新しい生き方の挑戦をしています。



そんな私の「希望集落」のあゆみを記録したいと思います。
そして私がここで見たこと、聞いたこと、あるいは小さな発見や風景、考えたことを書いて、地域の山奥に吹く風を感じていただければと思います。ときに面白く、ときに真面目に、ときに詩的に(笑)


先人の行く先には轍が残ります。それは彼らが歩み生きた証でもあり、その行く跡には確かに美しい花が咲くと、思います。

これからどうぞよろしくお願いします。

※投稿は自身のブログ「きぼうしゅうらく」から一部転載したものと、新しく加筆したものを投稿していきます。

※オルタナS特派員のきっこう伊藤さんが池谷にいらしたときのレポートはこちら!越後妻有の「ソーシャル」を追いかけたきっこうさんの日記は必見です。