普通の女の子が鴨を絞めて、お雑煮にしたお話。」このような印象的なタイトルのブログエントリを提供してくれるのが、20代女性の畠山千春(はたけやま ちはる)さんが綴る「ちはるの森」といったブログだ。

ブログ内容は、普通の女の子が田舎暮らしや動物の屠殺を通じて日々の発見や迷いを等身大で発信していくというもの。

今回は、畠山さん自身にブログ活動に関してお話を伺った。

現在、畠山さんは田舎暮らしをすべく、福岡に移住して生活しているのだという。「現在は、福岡の能古島という離島で暮らしたいと考えている。能古島は若者が少なく空き家がたくさんあるが、持ち主が誰か分からない状態なので、簡単に住むことはできない。今は地域の人と信頼関係を築き、コミュニティに溶け込もうとしている段階」*以前(千葉)の田舎暮らしに関する記事はコチラ

畠山さんが「ちはるの森」をはじめたのは、友人に「面白いことしているのだから、世の中にもっと発信していくべきだ」と促されたことがきっかけだという。

2010年にブログを開始するも、はじめのうちは中々更新することができなかった。しかし、2011年の春に千葉へ移住し森の暮らしをはじめてから、新しい発見や学びを発信することが楽しくなり、更新頻度があがったのだという。



また、2012年には「屠殺」の記事が注目され、多くの人に読んでもらえるようになった。


「屠殺を始めてちょっとくらいしたときにインタビューを受けたが、予想以上に反響が凄く大きかった。内容は私が普段SNSで発信していることと変わらないのに、なぜだろうと驚いた。そこで、自分の考えを分かりやすくまとめて発信することの大切さに気がついた」と話す。

たくさんの人に読んでもらえることにやりがいも感じている。
「ツイッターやフェイスブックでは情報が細切れで、すぐに流れてしまう。その点、ブログはある程度のボリュームで自分の考えをまとめられますし、後で読み返すこともできます。それが積み重なっていけば、沢山の人に私の考えや活動を知ってもらえると思った。そうして意識してブログを書くようになった後、記事が話題になったので嬉しかった。」とブログを積極的に使う理由を語ってくれた。


「屠殺に関していうと、それを特別なことにしたくなかった。だから、シリアスになりすぎないよう、ブログのデザインもポップでかわいいものを意識した。見た目は軽いが、中身はかなりがっちりと向き合っているかと思う」と話す。

また、伝え方に関してもネガティブな発信ではなく、『こういう暮らしがもっと気持ち良いよ!』というポジティブな視点から食べものや田舎暮らしについて伝えていきたかったという。

「自分も迷っているし、悩んでいるし、でもぶつかっていく。勉強不足で恥ずかしいなと思うこともあるが、できる限り等身大の自分の迷いや発見を大切にしている」と話す。

畠山さんはブログを綴る上で、等身大ということを一番大切にしている。

「自分自身も色々なことを吸収している途中なので、モヤモヤの連続。食べることや暮らし方については答えがないので、ブログを見てくださっているみなさんと一緒に考えていけたら嬉しい」と、今後の意気込みについて話してくれた。(オルタナS特派員=内藤聡)

6月23日(土)に屠殺ワークショップが開催される。
ブログ:ちはるの森
Twitterアカウント:@chiharuh