原発のあり方を痛烈に批判した曲「Human Error(ヒューマンエラー)」を歌うロックバンドFRYING DUTCHAMAN(フライングダッチマン)。曲に込めた気持ちや背景は何か。ボーカルのLee Tabasco(リー・タバスコ)氏は「歌詞は一気に殴り書きしたが、作品にするつもりで書いたわけではない」という。(聞き手・オルタナS副編集長=池田真隆)

フライングダッチマン。右から二番目がボーカルのリー・タバスコ氏。


——3.11から2週間が過ぎた頃に「Human Error」の歌詞を書きあげたそうですが、背景を教えてください。

リー:もともとこの曲を作ろうと思って作ったわけではなく、CDにすることも考えていませんでした。というのは、311の原発事故前から原発問題には関心を持っていたので、普段から持っていた不満と共に原発事故後、ものすごい怒りと悲しみを吐き出して一気に殴り書きした結果、自然と曲になっていました。

そこで、せっかくだからとライブで披露した時に、周りの反応があり、正式に曲として歌うことを決めました。

——7月1日に大飯原発が再稼働しました。今の気持ちを教えてください。

リー:なんでそんなことするのかと思います。原発反対デモにも多くの人が集まっているのに、政府は国民の声を聞かずに勝手に再稼働を決定しました。早く止めてほしい。もし、今度爆発したら日本は終わってしまうはずです。

マスコミの対応もひどすぎる。プロパガンダとも言いがたく、これは詐欺です。

——この曲に込めた気持ちを教えてください。

リー:何が大切なことなのかを考えてほしいという想いを込めました。歌詞の文章一つひとつに対して揚げ足を取る人もいますが、この曲に込めた想いは「自然がないと生きていけないこと」、「多数の被害者が苦しんでいること」、「世界中に放射能をばらまいてしまっていること」、「50個以上も原発があって危険な状態にあること」「俺たちが言ってることが正しいとか間違ってるとかではなく、俺たちは、直面した真実に対して表現しただけ、本当に何が大切なのかその本質を見失うほどアホではないよ」ということです。

原発を辞めて、エネルギーシフトをみんなで考えていく社会になればいい。全員が気づけば必ず日本は変わるし、日本の技術力なら十分にエネルギーシフトできます。

曲名の「Human Error」は、人として誤った方向に進んでいるという意味です。原発推進派も反対派も、どちらでもない人も、この曲を聴いて考えるきっかけになってくれればと思います。

ヒューマンエラーの動画はこちら




FLYING DUTCHAMAN:
結成10年目を迎えたFRYING DUTCHMAN、京都を中心にイスラエル、フランス、ドイツ、オランダ、インドなど、世界的視野で活動を展開。メンバーの移り変わりや様々なファンタジーを巻き起こし2009年よりトリオとなり自由にユーモラスにヴィジョンを持ち、プロジェクトINDIAを計画進行中と共に2011年に発表したうわさのニューシングルHumanErrorで奮闘中。そして2012年、新たなメンバーを加え、そしてさらに、プロデューサーに久保田麻琴、加納尚樹を迎え統一の時代の幕開けに産声を上げる!! 
この夏、Fuji Rockを皮切りにニューアルバム[ちんぷんかんぷん]をリリースが決定!!
We repair your curved BANANA withRock N Roll !!
公式サイト:http://fryingdutchman.jp/gigs/
フェイスブック:http://www.facebook.com/fryingdutchman.jp


ライブ出演情報 詳細はこちらから

7月27日 フジロックフェスティバル
8月10日 RISING SUN ROCK FESTIVAL 2012 in EZO
8月31日 20th Sunset Live 2012


フジロックで先行販売!ニューアルバム「ちんぷんかんぷん」
曲順
1.ちんぷんかんぷん
2. YABADABADO
3. MOSQUITO
4. Hello Indian People
5. ブックラフィルミシュミシュ
6. MorocCore
7. ケグリ
8. 日曜日の病院
9. LIFE
Bonus Track: Bukkra fil mish mish – remixed by Lob Zany N