2012年、東京・銀座の文祥堂は、創業100周年を迎えるにあたり、都市と森をつなぐ新しいプロジェクトをスタートした。

「ニッポン木環プロジェクト」による開発商品の一つである、檜で作られた名刺入れ。5250円(税込み)

それが、「ニッポン木環(きかん)プロジェクト」だ。日本では今、木を適切に伐って大切に使うことが森を守ることにつながる。日本の国土の約7割は森林。そのうち約4割が人の手によって植林された人工林だ。今こそ計画的な間伐や皆伐によって出た木材を広く世の中で使うことが求められているが、そのめどは立っていない。


そこで、森林保全の問題解決の一助になるべく、文祥堂は都市、主に人が働く場であるオフィスで国産木材を価値化することにチャレンジする。

間伐材を使用した製品を開発・販売しているニシアワー(※)と組み、“KINOWA”というブランドで国産木材(主にヒノキの間伐材)を使ったプロダクトをリリースし、従来から文祥堂と取引のある国内オフィス家具メーカーの協力のもと、国産木材・間伐材を利用したプロダクトを積極的に紹介していく。

そして、同社ではこのプロジェクトの対象商品の売上の1%相当額を一般社団法人フォレストック協会(東京・港)からCO2吸収量クレジットを購入することで、全国の森林所有者へフィードバックする。

※岡山県英田郡の株式会社西粟倉・森の学校が運営する地元の木材を利用した製品のショッピングモール(今一生


●ニッポン木環プロジェクト
http://www.bunshodo.co.jp/kikan/