東京の笹塚にある商店街の一角に「タイワハウス」というコミュニティスペースがある。このタイワハウスを利用して「週末対話カフェ」というワークショップを開催している若者がいる。週末に人が出逢い、語り、学びあうための場で、今年の5月に立ち上がった。

この「週末対話カフェ」を始めた古瀬正也さん(22)は、もともと全国47都道府県を自転車でまわり、ワールドカフェを行う「日本一周ママチャリキャラバン」というプロジェクトをやっていた。ワールドカフェとは、あるテーマに基づいて、グループのメンバーを変えながら参加者同士がカフェのような雰囲気で意見交換を行う対話の形だ。

週末(基本的には金曜日か日曜日)に月2回ほどのペースで開催され、学生や20代の社会人ら20名ほどが集まる。4、5人ずつのグループに分かれて、「震災と私」「わたしたちのつながり感」「これからの豊かさ」などについて話し合う。個人の価値観が出てきやすいテーマなので、話が盛り上がる。

東日本大震災を受けて、「やはり、対話の場は途絶えてはいけない」「今こそ、自分たちの価値観を見つめ、話し始めなければ」と思い立ち、この「週末対話カフェ」が生まれたという。

週末対話カフェの目的は、「ワークショップを通じて人と人がつながる機会を創ること」だ。機会を創ることで、参加者自身から「気づき、学び」が生まれることを目指している。

他人との対話を通して自分の考えを深めることのできる場は貴重だ。より多くの若者に参加してもらいたい。(オルタナS 猪鹿倉陽子)

『週末対話カフェ』
http://d.hatena.ne.jp/taiwa-cafe/