日本では、多くの人が一度は楽器を手にしたことがあるでしょう。しかしフィリピンでは、楽器は遠い存在。 ましてやクラシック音楽など、多くの子どもたちにとって手の届かない存在。 フィリピンの子どもたちにオーケストラのワクワクを、そして深く繊細な感情を感じてほしい。UUUは、そんな単純な想いから出発したプロジェクトです。

昨年は、フィリピン・セブ、唯一のオーケストラCebu Philharmonic Orchestraの協力のもと、日本全国から集まった14人の大学生が、2012年2月の約1週間、セブ島各地でクラシックコンサートを開催。全6会場、6,000人の子どもたちにコンサートを届けることができたそう。2013年は、新しく24人が加わり、セブ島だけでなくミンダナオ島にも活動の場を広げ、より多くの人々にオーケストラの演奏を届けていったこのプロジェクト。

これまでは日本側からの参加者は管打楽器に限定していたものの、弦楽器で参加との声も多くあったそう。そこで2013年度プロジェクトではより幅広いバリエーションの音楽を子どもたちに聴かせていくため、弦楽器を含むすべてのオーケストラ楽器で、メンバーを募集。演奏はなく、運営スタッフとしてのプロジェクト参加もありだとか。

【2013年度プロジェクト概要】

プロジェクト設立3周年を迎える来年度、Cebu Philharmonic Orchestraと正式にパートナーシップを締結。音楽教育NPO法人セブンスピリットの主催プロジェクトとして毎年開催していくこととなったそう。さらに、プロピアニスト朝岡さやかさんとの共演により、演奏にもより磨きをかけ、本格的なクラシックを子どもたちに届けることを目指していくとのことです。

●開催期間:2014年2月15日~24日の10日間(日本での事前練習を2013年9月末より開始いたします。)
●開催場所:フィリピン(セブ島を中心にその他の地域にも演奏旅行を行います。)
●演奏曲目:ピアノ協奏曲第3番第1楽章(プロコフィエフ)、ハーリヤーノシュ組曲(コダーイ)、3つのジャポニスム(真島俊夫)など

コンサートで音楽に興味を持った子どもたち全てが音楽教育に参加できるよう、みな一丸となり、子どもたちにコンサートを届けていくとの意気込み。本格的なクラシックを、一人でも多くの子どものもとに届けるため、このプロジェクトを通じてオーケストラのハーモニーが響いていくことでしょう。

これまでの活動や、2013年度プロジェクトに関心を持った方はぜひウェブサイトをチェックしてみてください。(オルタナS編集部員=佐藤慶一)

[アジアの子どもたちにクラシックを届けるUUUプロジェクト]
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