オルタナS編集部はこのたび、社会の広告社と共同で大学生向けにソーシャルイシューの現場を体感する「ソーシャルステイ」を行いました。今回のステイ先は、介護や保育や障がい者支援を展開している社会福祉の現場。公募で集まった大学生たちは、社会福祉の領域で活躍する若手リーダーのもとを訪れ、密着取材を実施しました。その模様をお伝えします。
社会福祉HERO’STOKYO2019プレゼンテーターに学生ライターが会いに行った!
連載①介護福祉士 谷口洋一さん「健康元気体操で諦めない人生を」
社会福祉の現場でさまざまな挑戦をしている若手スタッフたちが登壇するイベント「社会福祉HERO’S TOKYO 2019」(12/10開催)に登壇する7人のプレゼンテーターに学生ライターが密着取材。その第一弾は、早稲田大学の高橋里沙さんが、社会福祉法人ひとつの会(山口県)で介護福祉士として活躍する谷口洋一さんに会ってきました。
◆
社会福祉という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?「人のためになる」「社会的に意義がある仕事」というような良いイメージがある一方、「暗い」「夜勤が大変」といったネガティブなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。しかし、社会福祉の仕事には、楽しくて面白い仕事が多くあります。(高橋 里沙)
山口県防府市を拠点に活動する社会福祉法人ひとつの会。特別養護老人ホームやデイサービスなどの高齢者福祉事業を展開しています。そのほか、健康教室を開くなど、地域に根ざした多彩な活動を行うひとつの会はサッカーJ2リーグに所属する「レノファ山口」と共同で「レノファ健康・元気体操」を開発しました。
「最期をどう迎えるのかではなく、最期までどう生きるのか。一人でも多くの人に人生を諦めないで『自分らしさ』を実感していただきたい」――そう話すのは、ひとつの会の谷口洋一さん(39)。
ひとつの会の事業所では日常的に、職員と約600名の利用者の方が一緒に健康元気体操に取り組んできたといいます。
「スクワットやランジの動きを取り入れた筋力アップを目的とした体操なので、歩行の動きがよくなる。行動範囲が広がり、買い物や映画などを楽しめるようになった人の話を聞く。また、普通の体操とは違ってテンポが速い曲なので、アドレナリンが出てうつ病にも効果がある」と話すのは健康元気体操を考案した一人で柔道整復師の山本享平さん。サビの部分では同じ動きを使いながらも全身を動かせるようになっているため、テンションが上がりやすい構成だといいます。
実際に施設利用者の方がたはみなさん楽しそうに体操を行っており、なかには途中から立ち上がって体操をする方もいらっしゃいました。
この「レノファ健康・元気体操」のコンセプトには、3つのキーワード「①健康寿命の延伸」「②高齢者支援」「③多世代交流」があります。高齢者支援に関心を抱いた背景には谷口さんの原体験が関わっているとのことでした。
[showwhatsnew]