前半からの続き

Ｑ.井上社長にとっての働くとは何ですか？

井上：自己研鑽だと思います。

働く意味を考えたら人生を考えなくてはいけないと思います。自分にとっての生きる意味がわかると、仕事の方向性が分かると思います。そういう意味では私は自分の人生を自己研鑽だと思っています。日々自分を高めていきたいです。

Ｑ.井上社長にとって花とは何ですか？

井上：いろいろな意味がありますが、イメージ的には野球のイチロー選手にとってのバットしかり、ゴルフの石川遼選手のクラブのようなものです。私にとって花はより自分を高めていける存在です。



Ｑ.井上社長にとって東日本大震災とは何ですか？

井上：人間のちっぽけさを感じさせられた出来事でしたね。

自分は何かしらできると思っていましたが、あの様な出来事の前では自分の力はたかだか知れてるなと再確認しました。

Ｑ.若者たちに一言お願いします。

井上：まず人生とは何ぞやと考えて欲しい。人生はローソクの火と同じで一度つけたら止まることはない。その限られた時間でどこまで自分を高めていけるかだと思います。

私の父親は若い頃テニスをしていましたが、今はグランドゴルフというスポーツに出会って毎日を楽しんでいるし、祖父は入院中、外来語辞典に夢中になっていました。

このように人間は年に関係なく自分の知らないことを知りたい、食べたことがないものを食べたい、見たことない光景を見たいというような思いは常に持っています。そして、それらの思いはどれも自分を高めていきたい、成長させたいという願望につながっています。

そのように自分を成長させるために何が大切かと言うと失敗を経験することだと思います。失敗から学ぶことは多くあります。

一歩歩みださないと何も始まりません。一回実際にローソクの火をつけてみると本当にあっという間です。だからこそ時間を貴重にして欲しい。とくに若い時間はとても価値がある時間です。

もし、ビルゲイツにあなたの一日分の時間を一億円で売れば彼はおそらく買うと思います。

しかし、20代で彼に一日を売り込むのか、７０代の時に彼に売り込むのかではどうでしょう？
彼はきっと20代の若者の一日分の時間を選ぶと思います。

これが表しているように今若いあなたたちの時間はとても価値のあるものなのです。最も若いうちに行動を起こすことを恐れないでください。
時間は何をしたとしても止まることはありません。



Ｑ.井上社長の夢は何ですか？

井上：ビジネスとしての、私の夢は世界一の花屋になることです。もっと世界中に花や緑を広めていきたいと思っています。

また、個人的にはいつかハワイで開催されるアイアンマンという世界一のトライアスロン大会に参加したいですね。


＜井上英明＞
1963年佐賀県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後に渡米。ニューヨークの大手会計事務所に入所。帰国後、88年（株）パーク・コーポレーションを設立し、89年よりフラワービジネスに参入。『Aoyama Flower Market』『hana-kichi』『Jungle COLLECTION』を全国に77店舗展開（2011年9月末現在）06年デザイン・エクセレント・カンパニー賞、07年フラワービジネス大賞、09年ポーター賞受賞。東日本大震災を受けて一般社団法人『花の応援団』を設立。